「クルマの走りが楽しい」が理解できない人が乗るべき一般道でも楽しさが伝わる中古軽量スポーツ7選

ただ交差点を曲がるだけでも楽しさが感じられるクルマもある

 クルマの楽しさはいろいろあって、洗車をするのが楽しい人もいれば、カタログを見比べるのも楽しい。車内で音楽を聞くのが楽しみという人もいるだろうし、写真を撮ったりするのも楽しい。ユニークなボディスタイルを持っていればそれがそのまま面白さになるが、やはりクルマは乗ってナンボ、走ってナンボ。

 本当にドライビングすることが楽しいクルマに乗れば、乗降性や室内の広さ、静粛性、燃費などよりも、シンプルで素直、軽快なフットワークを持っていることこそ、クルマの楽しさだと実感できるはず。そんなクルマ本来の楽しさが満喫できるクルマをいくつか紹介してみよう。

1)マツダ・ロードスター

 いま世界的に見ても、ロードスターほどシンプルで、わかりやすくスポーツカーに乗る喜びを体感できるクルマは数少ない。これは一にも二にもパッケージの良さが効いている。軽くてコンパクトなFRで重量バランスがよく、よくできたサスペンションがあれば、サーキットやワインディングに限定しなくても、街中から通勤ルートまでドライブは楽しい。

 現行のNDも990Kgと軽量で非常におすすめできるが、中古車なら50万円ぐらいが相場のNBか100万円前後のNCが狙い目。NBはずっと安値で移行していたが、ここにきて価格上昇の気配があるので、いまがチャンスかも。

2)ミニ・クーパーS

 意外に良く走って、デザインやパッケージもよく、楽しくドライブできるのが、ミニ クーパーS。2007年以前のモデルなら40万円前後で買える。

 見かけによらず、ワインディングやサーキットでもかなり楽しく、それなりに速く走れるパフォーマンスを持っている。キャラクターも十分立っているし、街乗りでも十分楽しい。

3)BMW Z4

 ハンドリングがよくて、走りの楽しさが満喫できるという意味では、BMWはやっぱりいい。とくに初代のZ4なら、80万円ぐらいの価格帯のクルマが多いので、けっこう探しやすい。

 また、3シリーズのE46も、かなり価格がこなれているし、エンジンなど2リッター以下でも十分よく走る。1シリーズの中古車も160万円ぐらいが平均になってきているので、つまらないクルマを買うのなら、こうしたクルマで走りの良さを実感してみてはどうだろう。

4)マツダRX-8

 走りのいいクルマで外せないのが、現状、最後のロータリー市販車、マツダRX-8。RX-8の長所はとにかくコーナリング性能が高いこと。それからATとの相性がいいというのも他車にはないメリットだ。

 4ドアというのも使い勝手がいいし、欠点は燃費が悪いことぐらい……エコカーから乗り換えるには、ちょっと勇気がいるかもしれないが、長距離ドライブも疲れないし、スポーツ走行のレベルは高い。国産中古スポーツカーのなかでのおすすめ度は、かなり上位に入ってくる。

5)トヨタMR-S

 SW20(2代目トヨタMR2)の後継車として登場したMR-S。970kgの軽量ボディのミッドシップスポーツで、走りの楽しさは今でも色褪せていない。シーケンシャルマニュアルトランスミッション (SMT)のパイオニアで、普通の5速MTも設定。

 何となくポルシェ・ボクスターに似ているスタイリングが少しふんづまりな印象で、いまいち評判が悪かったが、非常に走りは気持ちよく、ドラテク練習車にも向いている。中古車価格は60万円前後。このクルマも市場に出回っているうちに入手したほうがいいかもしれない。

6)ポルシェ・ボクスター

 MR-Sで思い出したが、ポルシェの初代ボクスターも、いまなら130万円ぐらいで買える!

 初代なので、エンジンもサスペンションも、発展途上中だった感は否めないが、それでもポルシェはポルシェ。FRの最終モデル、968がまだまだ強気で、400万円ぐらいのプライスがついているのに、ミッドシップのボクスターが130万円というのはお買い得。

7)スズキ・スイフトスポーツ

 軽くて、よく走るホットハッチの代表格といえばスズキ・スイフトスポーツは、新車でも186万円とかなりお買い得。現行車はデビューしてまだ1年なので、中古車はタマ数も少なく、価格も高め。先代もそれなりによくできていて、楽しいクルマだが、これから買うなら、圧倒的に現行車がオススメ。もう1年ぐらい待てば、中古車の流通もちょっと増えてくるかも!?

 スズキといえば、ではもう一台、大ヒット中のジムニーも楽しいクルマ。オフロードでの走破性が評価されているジムニーだが、現行車は街乗りでもビックリするほど乗り心地が良く楽しい一台。

コンセプトがはっきりしていて骨太のクルマは中古車になっても街中や郊外、高速道路はもちろんのことワインディングでも、どこで乗っても楽しいクルマ。

 そういうクルマに出会えると、長期間にわたって楽しいカーライフが過ごせるので、クルマ選びの優先順位を見直してみるのはどうだろうか。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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