日頃の運転が子どもの将来を決める! 子どもをクルマ嫌いにする行為5選

運転はもちろん車内の環境にも注意!

 カー用品メーカーのデンソーテンが行った、「子どもは目隠しでお父さんの運転を当てられるか?」という実験が話題になりました。同じクルマ、同じコースを「初心者」「タクシードライバー」「父親」の3人が運転し、その助手席に子どもが座って当てるというもの。100組の親子が参加した結果はなんと、正解率70%!

 お父さんだとわかった理由は、カーブのときの手の滑らせ方だったり、加速の仕方だったり、シフトレバーの操作の仕方でわかった、という子どもも。やっぱり親の運転って、無意識のうちに子どもの感覚に刻まれているものなんだなぁと痛感しますよね。

 かくいう私も幼いころ、父の運転はおっとりしていて、母の運転は荒いなぁと思っていました。長距離ドライブで、私が眠っている間に父と母が運転を交代していると、なんかさっきと違うなぁと感じながら目覚めたものです。とはいえ、我が家ではどちらの運転も不快なほどではなく、こうして順調にクルマ好きに育ったのですが(笑)、友人たちのなかには親の運転が下手だったからクルマ嫌いになった、という人がたまにいます。自分が助手席に乗っている時に父親が追突事故を起こして、それがトラウマになって自分は免許も取っていない、という人も。

 まぁそれは極端な例としても、親のせいで子どもをクルマ嫌いにしてしまうなんて、絶対に避けたいですよね。そうならないために、どんなポイントに気をつけたらいいのか、まとめてみました。

1)急発進・急加速

 まずひとつ目は、子どもだけでなく誰を乗せているときでも不快なことですが、急発進・急加速です。同乗者の背中がシートから離れるようなアクセルの踏み込みは、ドライバーが想像する以上に不快なもの。

 だって、ドライバーはハンドルという「掴まるもの」があるし前を向いているからいいですけど、同乗者はどこにも掴まらず、もしかしたら横を向いて景色を見ていたり、隣りの人と話しているかもしれません。そんなときに急加速されたら、不意打ちをくらったみたいに身体が持ってかれてしまいます。

 急加速のたびにシートベルトにグイッと締め上げられるし、飲み物でも口にしようとしてたらビシャッ、ですよ。アクセルペダルは生卵に足をのせるような感覚で、割れないように優しくジワリと踏み込むのが鉄則です。

2)不安定なブレーキ操作

 そしてふたつ目は、減速Gが一定でないブレーキング。遠くのほうで赤信号が見えた途端にブレーキを踏んで、やっぱり停止線まで届かなそうだからとブレーキを離して、また停止線直前で強く踏んで止まる、みたいなことやってませんか? これをやられると、同乗者は一度前のめりに減速Gがかかってから、ゆるめられて身体が戻り、最後にまた前のめりになってからドンッと突き放されるように戻る、というかなり不快な状態になります。

 なんでそんなブレーキングになるかといえば、赤信号の停止線の位置までの距離と、そこで止まるにはどのくらいからブレーキ操作をすればいいかがまったく読めていないからです。

 しかも最近はエコドライブの観点から言っても、赤信号だからといきなりブレーキを踏むのではなく、まずアクセルオフをしてエンジンブレーキを使って減速をしてから、ころ合いを見計らって少しずつなめらかにブレーキペダルを踏み込んでいく、というのが上手なブレーキング。これも加速同様、同乗者の身体がシートから離れないように注意してあげてくださいね。

3)不必要な横Gの発生

 3つ目は、必要以上に横Gをかけること。これはちょっと運転が上手いと思い込んでいる人に多いのですが、カーブを曲がるときになるべくブレーキを踏まないほうがカッコいい、エライ、なんて勘違いしてませんか? それならそれで、自分ひとりで乗っているときには好きにやってもらって構いませんが、同乗者がいるときにはかなり迷惑です。身体が右に左に打ち付けられて、腹筋を酷使するので疲れるし、拷問に近いものがあります。

 カーブに進入する手前で十分に速度を落として、ハンドルを切っている間は一定の速度を保ち、カーブを抜けると同時に再加速をするというのが、いちばん同乗者に優しい運転。カーブの角度を見誤って、進入してからオットット、とブレーキをかけるのも危ないのでやめてくださいね。とにかく横Gは必要最小限に止めるのが、同乗者への優しさです。

 ここまでの3つはとくに、全身に対して頭の比率が大きく、首の骨がまだ脆い子どもにとっては、重たい頭が前後左右に揺すられることで、大人よりもさらに負担が大きくなって不快。気をつけてあげてくださいね。

4)車内の不快なニオイ

 さて、4つ目は運転作法ではなく「匂い」です。タバコを吸う人はなるべく車内では吸わない、窓を開けてエアコンは外気導入にする、消臭スプレーや消臭剤を常備する、などの工夫は必須。それでなくても車内は食べ物や外からのホコリなどで匂いがこもりやすく、鼻が敏感な子どもにとってはクサイ空間なのです。整髪料や香水のつけすぎ、最近は強烈な匂いのつく柔軟剤などもあるので、ほどほどにしたいですね。

 また、カー用品店にはたくさんの芳香剤が売ってますが、自分がいい香りと思うものが必ずしも他人にとっていい香り、とは限りません。どうしても芳香剤を置くなら、子どもと一緒に選んだものにしましょう。

5)ゴミなどを車内に放置

 そして最後にあげるのは、たいていの車内にあるティッシュ。もちろん子どもがいればティッシュは必需品ですし、使うのもぜんぜん構わないんですが、そのあとです。ティッシュを使ったあと、どうしてますか? ちゃんとゴミ袋やゴミ箱を用意してそこに入れていますか? 運転中に鼻をかんで、面倒臭いからとドアポケットやセンターコンソールのトレイなどにポイッとやってませんか? それ、それです! とくに女の子の場合はもう、お父さんがそれをやっただけで「うわっ」となって、一緒の空間にいるのもイヤになります。

 あとでまとめて捨てよう、なんて思っているかもしれないですが、ほんの数時間だとしても、汚いティッシュが散乱している光景はアウト。もしお子さんがクルマ酔いしやすいなら、もしかしたらそんな匂いやゴミが溜まった光景が原因かもしれません。

 というわけで、子どもと一緒にドライブする時には、自分が気持ちのいい運転ではなく子どものことを第一に考えた運転と、快適な車内空間が大切です。すぐに直せるものばかりなので、今いちど振り返ってみて、ぜひお子さんとのドライブを楽しんでくださいね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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