オーテック&ニスモ車318台が集結! AOG湘南里帰りミーティング2018を開催

会場には日本に約100台しかないレア車も

 2018年11月17日(土)、神奈川県・大磯ロングビーチにて「AOG(オーテックオーナーズグループ)湘南里帰りミーティング2018」が開催された。このイベントは抽選で当選したオーテック扱い車両、またニスモロードカーのオーナーとその同伴者が参加できるオーテック主催の大規模なオフ会だ。オーテックがオーナーに感謝の意を込め、またクルマを単なるモノとして提供するだけでなく、楽しいカーライフを届けたいという思いから、14年間に渡って開催されている。 ※2013年は台風接近に伴い中止

 オーテックジャパンは主に日産車のカスタムカー、福祉車両、商用特装車の企画、開発、製造、販売を行っている。本社が茅ヶ崎に位置することが、このイベントの“里帰り”というネーミングの所以だ。またオーテックはイメージカラーとしてブルーを用いるが、これは湘南の空と海からインスピレーションを受けているという。

 イベント当日はそんなオーテックブルーも映える晴天。11月中旬とは思えないほど暖かく、オフ会日和だった。開会式はオーテックジャパン代表取締役社長兼CEOである片桐隆夫さんの挨拶から始まった。

「昨年この場でオーテックという名前を会社名だけでなく、クルマのブランドとして展開していくという予告をさせていただきました。その後セレナ・オーテック、ノート・オーテックと順調に発表させていただいています。冬にはエクストレイル・オーテックが発売予定です」とオーテックブランドが順調に展開されていることを語った。

 続いてニスモアンバサダーのミハエル・クルムさん、オーテックレースクイーンの永沼まゆさんがゲストとして登場。ミハエル・クルムさんは「約10年ぶりの参加ですが、集まったクルマはそれぞれスタイルが違って、見ていて面白いですね」と笑顔をみせた。

 そして毎年恒例のオーテック3賞を発表。オーテック3賞とは愛車の走行距離をもっとも稼いだ『過走大賞』、もっとも遠くから会場に駆けつけた『遠大賞北東方面』、『遠大賞西南方面』をそれぞれ参加者の中から決めるというもの。なお3回以上の受賞は殿堂入りとなる。

 今年の過走大賞に選ばれたのはプリメーラ・オーテックバージョンで30万1000kmを記録したサンプラスさん。通勤にもこのクルマを使っていて、愛車の好きなところはエンジンの吹き上がりだそうだ。セドリック・ブロアムロングで75万5175kmを走行した川崎67号車さん、シルビア・オーテックバージョンで34万7000kmを達成したなまさんが殿堂入りとなった。

 遠大賞北東方面に選ばれたのは岩手県から来ためりすけさん。愛車はプレサージュ・ライダーSで、家族でドライブを楽しんでいるそう。ふたりのお嬢さんもこのクルマがお気に入りとのこと。そして北海道のにっしーさんが殿堂入りとなった。

 遠大賞西南方面は、愛車シルビア・ヴァリエッタで福岡県から駆けつけたミッティさん。このイベントには初めての参加で、なんと高速を使わずすべて下道で会場まで来たというから驚きだ。

 当日は318台・568名がこのイベントに参加したが、駐車場に並べられたクルマはじつにさまざまで、それぞれ個性が光っていた。ここでWEB CARTOP編集部がとくに注目したクルマを3台ご紹介しよう!

 こちらはかぴょさんのオーテック・ザガートステルヴィオ。オーナー本人は当日参加できなくなってしまい、代わりに友人の方が参加していた。貴重なクルマであるため、たくさんの人に見せてあげたいというオーナーの思いから、このクルマを託されたのだ。

 当時ザガートステルヴィオは日本で約100台が販売されたが、このクルマの製造番号は37番。実際多くの人が足を止め、このクルマに見入っていた。

 続いてpanda33さんのスカイラインGT-Rオーテックバージョン40thアニバーサリー。

 元々親御さんが乗っていたこのクルマをpanda33さんが譲り受けたそう。奥様は「主人が我が子のように手をかけているからなにも口を出せない!」と語るも、「このクルマを維持するには色々やらなければいけないことがあるからね」と暖かい目で見守っている様子。panda33さんがこのクルマのオーナーになって18年、そしておふたりが夫婦となってからは今年で15年目。夫婦生活をともに歩んで来たこのクルマは、かけがえのない存在なのだろう。

 最後は遠大賞も受賞していたミッティさんの、シルビア ヴァリエッタだ。

 下道をじつに40時間運転して会場までたどり着いたそう。道の駅で休憩をとったり、普段なかなか見ることのない富士山の景色を堪能したりと道中も楽しみながらここまできたという。

 イニシャルDを見てシルビアに魅了され、S13に乗っていたこともあるというミッティさん。このクルマは2年前に中古で購入したそうだが、総生産台数1120台ということもありなかなか見つけられず、やっとの思いで手にした1台だ。オープンスタイルのデザインや、オープンカーなのに4人乗れる実用性がお気に入りとのこと。走行距離は17万kmを超えているが、可能な限り乗り続けたいそうだ。

 敷地内に並べられたクルマを見て歩くだけでも十分楽しめるが、さらにこのイベントはブース出展も充実していた。

 ハンドプレスを用いて記念メダルや革製キーホルダーが作れる生産部ブースは終日大賑わい。子どもでも簡単に作ることができ、自分で作った品を記念に持ち帰れるのは嬉しい。

 交通安全ブースではR33 4ドア GT-Rパトカーを展示。貴重なクルマの展示に、終始写真を撮る人が絶えなかった。

 カルチャーコーナーではミニハーバリウムとツリーキャンドル作りを開催。どちらもオーテックにちなんだブルーのカラーリングとなっていた。ファミリーで来場した人も多く、子どもから大人まで熱心に製作に取り組む様子が印象的だった。

 イベント終盤には、ミハエル・クルムさんによるスペシャルトークショーも開催。

 正しいドライビングポジションや、ワインディング、高速道路それぞれの運転のコツなど、レーシングドライバーであるクルムさんから語られたドライビングに関する知識は、すぐに活かせるものばかりだった。

 クルマを眺めたり、参加者同士でコミュニケーションをとったり、さまざまなコンテンツを楽しんだりと皆それぞれ愛車の里帰りを楽しんでいた模様。オーテックが自らこのようなイベントを開催し、クルマを購入したあともメーカーとオーナー、またオーナー同士が繋がっていられるのは素晴らしいことだと感じた。今後もぜひ開催し続けてほしい。


乾ひかり INUI HIKARI

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