従来の常識を覆す新世代カー用品店「A PIT AUTOBACS SHINONOME」が11/29にオープン

クルマをキーワードに老若男女が楽しめる複合施設に

 全国74店舗を展開するスーパーオートバックス、495店舗を展開するオートバックスなど、グループ国内店舗数598店舗を誇るオートバックスグループ。なかでもフラッグシップ店舗として位置するのが、東京都江東区東雲にある「スーパーオートバックス東京ベイ東雲」だ。じつは今年の7月31日から改装期間に入っていたのだが、今回、装いも新たに「A PIT AUTOBACS SHINONOME(アピット オートバックス シノノメ)としてリニューアルオープン。11月29日(木)9時より、一般のお客さまに向けての営業をスタートする。

 カー用品店というと、オイルやタイヤ交換などのメンテナンスのほか、あとはクルマ好きが行くところ……といった印象が強いと思うが、オートバックスは今回のリニューアルにあたり、新たなカー用品店のスタイルを模索。TSUTAYA書店のほか、代官山T-SITEなど従来の書店の枠を超えた取り組みが話題のCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)に協力を依頼したという。

 そこでキーワードとして挙げられたのが

1 来客や収益の多くを占めていた“ピット”作業の充実
2 ネット通販全盛の時代における実店舗のありかたとして大事な“居心地が良い空間”
3 実店舗ならではの、スタッフとユーザーの“コミュニケーション”、
4 自らの検索が主体のインターネットでは得られにくい“新しい発見”

 という4つだ。

 それでは、具体的にどのようなコンテンツが用意されたのかというと、まず利用者に対して行ったアンケート調査で要望が多かった「カフェ」「セルフ洗車機」「書店」の導入だ。「書店」は「TSUTAYA BOOKSTORE東雲」がフロア中央に位置し、クルマ関連の本はもちろんのこと、一般の雑誌や書籍、絵本なども用意。クルマ関連の雑誌は全国のTSUTAYAで最も充実している代官山に次ぐ品揃えだという。

 さらにブックスペースにはスターバックスが併設され、メンテナンスの待ち時間やちょっとした暇つぶしでも利用することが可能だ。そして『近所に自分で洗車できるスペースがない』という声に応え、店舗奥にセルフのコイン洗車機4機、室内掃除機2機も用意されている。

 カー用品売り場については、従来のようなジャンル別ではなく、「旅とクルマ」「自然とクルマ」「家族とクルマ」など、ライフスタイルごとに8つのテーマで構成。アウトドアやフィットネスグッズ、雑貨なども用意されている。

 さらに、遊び道具の販売や室内遊び場の展開を行う「ボーネルンド」がプロデュースするキッズコーナーを併設。絵本やオモチャなどが用意され、スタッフによる読み聞かせやワークショップなども定期的に開催されるという。

 もちろん、従来からのコアなクルマ好きに向けたコーナーも「スペシャリティショップ」として展開。

チューニングやオーディオなど、高度なカスタマイズに精通したスタッフが揃い、ナビやスピーカーはタイムアライメントやサブウーファーなどの効果を実感できるディスプレイが設置されるなど、これまで以上に、カー用品選びが楽しくなる作りになっている。

 肝心要のピットサービスについては、お客さまからの作業への信頼感、安心感を重視するために、ピット内に29機のカメラを設置。店内のディスプレイで作業の様子を見ることができる「ピットライブビュー」が導入された。さらにメンテナンス待ちの際は専用のスマホが貸し出され、その画面で作業の様子や進行状況が確認できるという。

 そのほか、ピット真横のウェイティングスペースでスタッフと打ち合わせながら、作業の様子が見守れる「プレミアムピット」、ピットスタッフの指名予約、ピット設備&工具の時間貸しなど、さまざまなサービスが用意されている。

 今回、マスコミに向けた内覧会が実施され、ひと足早く店舗をチェックしてきたが、入店してまず感じたのが“匂い”。あの、タイヤや芳香剤が合わさったような、カー用品店独特の匂いがまったくしないのだ。また、かつてBGMや販促ムービーなどで賑やかだった店内も、ボリュームが絞られて落ち着いた雰囲気が漂っていた。

 また、想像以上に大きなスペースを有していたブックコーナー、スターバックス、キッズスペース、雑貨など、これまで無理矢理(!?)家族と一緒に来てもらっていたクルマ好きパパも、イヤがられることなく付き合ってもらえるのではないだろうか。

 そしてクルマ好きに見逃せないのが、ドライビングシミュレーターの導入だ。設置されているのは秋葉原や池袋などで店舗を展開する「D.D.R」の機体で、世界のさまざまなサーキット、約250車種のクルマから、好みのものを選んで楽しむことができる。車両の挙動や路面ギャップに合わせて動くシート、足の筋肉を使ったペダルワークが必要な油圧制御ブレーキペダルなど、リアルなドライビングが楽しめる。

 じつはこの手のシミュレーターを設置したお店は都市部にあることが多く、クルマ好きには行きにくい環境でもある。駐車場が用意されているシチュエーションは貴重だ(ちなみに最初の1時間無料で以降300円/30分。最大料金3000円。2000円以上購入で合計2時間無料、作業時間分無料)。料金も1000円/10分、2500円/30分と手頃なので、サーキット走行前の“コソ練”にもオススメだ。

 マスコミ向けの内覧会には、オートバックスセブン小林喜夫巳社長,CCCの増田宗昭社長、ARTAプロジェクトの鈴木亜久里総監督も登場。そのほか、A PIT向けにリニューアルしたユニフォームもお披露目された。

 小林社長によると、店舗の規模が大きいため、どこにでも……というわけにはいかないが、東名阪エリアに同様のコンセプトをもつお店を作りたいとのこと。今後の展開にも注目だ。

【店舗概要】
A PIT AUTOBACS SHINONOME
東京都江東区東雲2丁目7-20
TEL:03-3528-0357
営業時間:9時〜22時
定休日:不定休


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