マツダとスバルの同時期リコール! バルブスプリングが原因だが両社に関連性はあるのか? (1/2ページ)

マツダとスバルの同時期リコールは微妙に原因が異なる

 2018年の秋に、スバルとマツダがバルブスプリングに関するリコールを国土交通省に届出したことを覚えているだろうか。スバルがリコールとする理由は、不適切な設計により最悪バルブスプリングが折損するという内容だ。一方、マツダがディーゼルエンジンのバルブスプリングについて発表したリコールの内容は、吸気側バルブスプリングの荷重設定が不適切なため、吸気バルブの閉じる力が弱く、バルブとバルブシート間に挟まるススを潰すことができずに圧縮不良となることがあるというもの。

 マツダは直列4気筒エンジンのため、エンジンを搭載した状態でもバルブスプリングの交換作業が可能だが、スバルの場合は水平対向エンジンのためにバルブスプリングの交換にはエンジンの脱着作業が必要となる。そのためリコール費用がかさんでしまい、なんと550億円ものリコール費用を見込んでいるというほど。結果として2019年3月期の営業利益を3000億円から2200億円へと押し下げるほどの影響を及ぼしていることも注目を集めた。

 では、2018年秋に相次いだバルブスプリングに関するリコールに共通性はあるのだろうか。同じバルブスプリングに関するリコールだが、スバルは強度不足、マツダはバルブスプリングのバネレートが足りていないことを理由とするなど、リコール原因は微妙に異なっている。たまたま同じタイミングに、バルブスプリングのリコールに至ったという偶然の一致にも思える。しかし、大きくみれば、両社のバルブスプリングに関するリコールには燃費や効率の追求という近年のエンジン開発における重要なテーマが影響しているはずだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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