トヨタが提唱する自動運転の独自理論にガラパゴス化を不安視する声 (2/2ページ)

ガーディアンの考え方が理解できないとの声も

 では、トヨタのガーディアンとショーファーは、SAE型の自動運転レベルとどのような関係になっているのか?

 自動運転に使う技術要件で考えると、ガーディアンはレベル1~レベル3の領域。そして、ショーファーはレベル4~レベル5と考えるのが自然だと思う。

自動運転

 ところが、トヨタ側はそうした考えを持っていない。筆者は2019年1月上旬、米ラスベガスで開催されたIT・家電の世界最大級見本市「CES2019」で、トヨタが最新型自動運転技術について記者会見した際、トヨタ本社で先進技術を統括するフェローで、トヨタ・リサーチ・インスティテュート社長のギル・プラット氏に直接、質問した。

 プラット氏は「ガーディアンはけっして、レベル3までを意味することではない。ガーディアンとショーファーという概念は、自動運転レベルという尺度とはまったく違い、人とクルマとの関係性に対する指標だ」と回答した。

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 さらに、各種の事例や学術的な解釈を補足説明してくれた。筆者はこれまで、自動運転に関して世界各地で詳細な取材をしてきたが、プラット氏の主張は「分からなくもないが……」という感想を持った。

 実際、同記者会見に参加したアメリカと日本のメディア関係者数人と現地で話してところ「正直、ガーディアンがよく分からない」と答えた。

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 トヨタとしては、「ガーディアン・フォー・オール(皆さんご一緒にガーディアンを使いましょう)」というスローガンを掲げて、自動車メーカー各社との協業を呼び掛けている。果たしてこうしたトヨタの思想や理念が、世界自動車産業を動かすことになるのだろうか? 今度の動向に注目したい。

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