世界中で大ヒット! SUVブームが衰えない3つの理由 (2/2ページ)

運転がしやすいのはSUVの真骨頂

2)大径タイヤによってカッコよく見える外観

 さらにポイントがあります。それはSUVらしいスタイルを実現するためにタイヤが大径となっている点です。子どもの描くクルマの絵を見るとわかるように、タイヤが大きいほうがクルマはかっこよく見える傾向にあります。クロスオーバーSUVは車高が高くなっていますが、ミニバンなどに比べると全高は高くありません。つまりボディはそれほど大きくないというわけです。

 そこに大径タイヤを組み合わせると、踏ん張り感のあるシルエットになります。また、最低地上高があるため、タイヤとフェンダーのすき間がそれなりにあっても全体のバランスとしては気になりづらいというのもクロスオーバーSUVのメリット。とにかく「大径タイヤがカッコイイ」というのがふたつめのポイントです。

3)余裕のある最低地上高がもたらす走りやすさ

 最低地上高(ロードクリアランス)を稼いでいることは、現代のクルマにおいて取りまわしやすさにつながっています。衝突安全性のためにフロントオーバーハングが長くなり、空力改善のためにボディ下に各種のストレーキがついています。こうなると駐車場の出入口にある急なスロープや段差、輪止めなどでこすってしまうこともあります。

 しかし、クロスオーバーSUVであれば最低地上高が多めにとられているため、そうしたボディと路面が干渉してしまうようなことはほとんどありません。樹脂などで作られているストレーキ類は、多少路面と干渉しても壊れることはないのですが、ガリガリ、ゴリゴリといった音は肝を冷やします。クロスオーバーSUVにすれば、そうしたイヤな音を聞かずに済むのです。

 また、グローバルにいえば、ちょっと郊外に出ると未舗装路であったりすることも珍しくありません。また、キャンプ場などの施設でもラフロードを走行するケースはあり得ます。そうしたシチュエーションでも安心して運転することのできるクロスオーバーSUVは心強い愛車となってくれるのです。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

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