ニッポンの公道でも必要? クルマに装着されているエアロパーツに意味はあるのか (1/2ページ)

レーシングカーのような安定性ではなく静粛性を狙ったパーツも

 ドレスアップは別として、エアロパーツには大別して3つの効果が考えられる。

・ダウンフォース

・整流による空気抵抗の低減

・冷却性の向上

 しかし、相手が空気だけになかなか効果が確認しづらい上に、空気の力は速度の二乗に比例するので、走行速度が低い状態では、その恩恵がわかりづらい……。

 一般的に本格的にエアロパーツが効果を発揮するのは、時速100km前後からと言われているが、速度の二乗に比例するということは、時速50㎞の場合でも、時速100kmで走っているときの1/4はメリットがあるということ!

 ダウンフォースを稼ぐ、スポイラーやウイングなどは、低速域だとそもそもネックになるはずのリフトフォース自体が小さいので、ほとんど恩恵は得られないが、整流させるためのエアロは、空気抵抗を減らし、静粛性の向上に役立っているものも多い。

 たとえば、前後のタイヤの直前についている、小さな整流版=「ストレーキ」。

 これはタイヤに直接当たる走行風を左右に分散させ、ホイールアーチ内の圧力さげ、空気抵抗を減らすとともに、ノイズを低減するパーツ。

 メーカー純正でついているクルマが多いことからも分かるとおり、小さなわりに効果の大きいエアロパーツのひとつ。とくに静粛性はバカにできない。

 また、Aピラーのバイザーも静粛性や雨天の雨しぶきの付着防止に役立つエアロ。Aピラーの脇では空気の渦が発生しやすいので、ここにバイザーをつけることで風切り音を減らし、雨の日のドアミラーの視界をよくするといった効果がある。

 同様にエアロワイパーなども、高速道路以外でも効果が実感できるはず。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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