クルマで走っていても傾斜がイメージできない? 勾配を示す標識はなぜ角度ではなく「%」表記なのか (1/2ページ)

この記事をまとめると

◼︎「%」表示は法律で定められている

◼︎100%勾配=斜度45度となる

◼︎日本一の急勾配は37%となっている

「%」表記は法律で定められている

 道路標識というのは、誰にでもわかりやすいというのが条件だと思うが、なかにはピンとこない標識がいくつかある。

 そのひとつが、坂道の傾き具合を知らせる「急勾配あり」の警戒標識。あの標識に書かれている数字、単位は角度ではなく「%」になっている! 多くのドライバーにとって、●%勾配といわれても、どのぐらい急なのか緩いのかさっぱりピンと来ないのでは……。

 なのになぜ「%」で表記しているかというと、『道路構造令』という法律の第20条で、縦断勾配は「%」で表示すると規定されているから。でも、「%」では傾き具合がよくわからないという人のために、ちょっと整理してみよう。

 たとえば、10%勾配の上り坂は、水平に100m進んだ時に10mの高さを上ることを意味している。高さ10mというと、ビルの3階以上の高さなので、10%勾配というのはけっこうな急坂。これを角度に直すには、三角関数での計算が必要。計算式は、xパーセントの坂=θ度の坂となるときtanθ=x÷100。10%勾配だとすると、θ=arctan(1/10)。10%勾配=約5.71度になる。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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