板金にブレーキまで! クルマの進化の影で泣く産業7つ (2/2ページ)

進化する自動車技術のおかげで需要が減ることも

4)騒音規制でマフラー交換が困難に

 その昔は騒音規制も緩かったこともあり、社外マフラーへの交換は多かったし、純正オプションでもけっこう太いものが売られていた。それが規制が厳しくなったことで社外マフラーメーカーも苦慮。交換したい人は静かなマフラーを求めていないわけだし、さらに嗜好の変化で、交換需要自体も減ってきているのは厳しいところだろう。純正マフラー自体もパイプ部分をステンレス化するなどして、耐久性が上がっているので、交換頻度は減っているだけにメーカーとしてはなおさらだ。

5)純正ホイールのデザインがよくなってホイール交換需要が減少

 その昔は、純正アルミホイールはデザインもあまりよくなく、買ったらすぐに交換という人も多かった。それが今ではかなり凝ったものが多く、交換する必要はあまり感じなくなってしまった。小さなホイールメーカーは無くなってしまったところもあるし、大手も厳しいだろうが、趣味性の高いものに注力したり、復刻したりと頑張っている。

6)回生ブレーキの普及でパッドが減らない

 回生ブレーキはブレーキパッドを使用しないで減速させる。最近の回生ブレーキの効果を目一杯発揮させるため、停止直前まで回生させ、停止するときだけパッドでつまむぐらいにまでなって車種も。だから、パッドは全然減らないのだ。また、社外の効きがいいパッドも、純正パッドの効きがよくなったため、苦境に立たされている。

7)超低粘度オイルなどが主流になり鉱物油が減少

 超低粘度オイルやクリーンディーゼル用オイルは、性能の低いベースオイルだと規格要件をクリアできない。そこで化学合成にシフトしていて、鉱物油の生産が激減。実際、量販店に行って見てみると、以前よりも各段に少なくなっているはずだ。これはメーカーが泣くというよりも、鉱物油のほうが適している旧車ユーザーなどが泣いているというのが正解ではある。しかも、生産数が減っているので価格は高くなっている。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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