売れないセダンの中でもさらにマイナー! 稀少さが逆に渋い現行セダン6選 (2/2ページ)

メーカーが異なると地味な存在になってしまうレア車も

4)ダイハツ・アルティス

 レアじゃなさそうで、じつはレアなミッドサイズセダンが、ダイハツ・アルティス。北米でもっとも売れているセダンであり、日本仕様はハイブリッド専用車となったトヨタ・カムリのダイハツへのOEM供給車である。

 販売台数の少なさはそれとして、カムリより地味に感じられるのはグレード。カムリにある北米仕様のスポーティグレードと同じ内外装デザイン(とくに顔つきが異なり、よりスポーティかつ洗練されたアピアランスになる)が採用されるWSグレードが用意されないのが、その理由。もちろん、バッジ以外はカムリそのもの。内容にまったく不満なし。

5)マツダ・マツダ6セダン

 勢いあるマツダ車のなかで、フラッグシップセダンでありながら、月販300台前後のレアな存在となるのが、アテンザセダンから改名したマツダ6セダン。ガソリンとクリーンディーゼルエンジンを用意し、最新モデルのインテリアは欧州の高級車さながらの洗練度と高級感を持つ。

 もちろん、走行性能も大柄なセダンにして、マツダならではの人馬一体感ある心地よく快適で、走りの楽しさを目いっぱい味わせてくれるから文句なし。ワゴンよりも存在感が薄いかもしれないが、300万円前後から手に入るリーズナブルな価格を含め、手に入れれば満足感の高い国産上級レアセダンと言えるだろう。

6)ホンダ・クラリティPHEV

 ここで紹介するレアセダンのなかでも、とびっきりレアなのが、ホンダのクラリティPHEVだ。なにしろ販売台数は2020年1月〜2月で一桁台と、生産台数の少なさもあって相当なレア度である。価格は約600万円で、EV走行距離はJC08モードで114.6キロ、WLTCモードで101キロという実力だ。

 PHEVらしく外部充電はもちろん、外部給電にも対応。乗っていると、かなり目立つこと請け合いの超レアセダンである。

 このほかにも、かつて一世風靡した日産シーマ、フーガも今ではレアセダンの仲間入り。そもそも鳴り物入りのハンズオフ運転を実現したスカイラインでさえ、乗用車販売台数はベスト50に入らない、セダン離れの時代なのである……。輸入車では、メルセデスベンツCクラスセダンやBMW3シリーズセダンが街に溢れているというのに、不思議である。国産車の場合、コンパクトカーやSUV、ミニバンなどに魅力溢れるクルマが揃いすぎているのもその一因だろう。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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