味も量も値段も素晴らしいがなぜここで? 都心の地下駐車場にある中華料理屋の異次元感 (2/2ページ)

安価で人混みを避けてクルマで行けるグルメスポットだ

 ちょうど昼過ぎでなにも食べていなかったので、こちらでいただくことに。店頭(何度も言うが駐車場の通路)には日替わりランチのボードがあって、なんと600円なり。銀座のすぐ近くでこの激安ぶり。中身はしょぼいと思いきや、ちゃんと本物がラップをかけて置いてあり、ボリュームも満点だ。ただ、A定食、Bセット、E定食と表記がメタメタなのと、チンジャーロウスと片言な感じが異国感を感じさせられてちょっぴり不安に。

 券売機で先に買うシステムだったので、それでは例のチンジャーロウスでも食べるかと思ってボタンを見ると、各種定食をはじめメニューはとても豊富。そちらもなにやら魅力的だったので、結局「大エビのカキソース定食」と少しばかり凝った感じのものを選んでみた。まぁ、それでも750円なのだが。ちなみに1000円以上のメニューはない。

 店内は14時ぐらいながら、けっこう人はいる。食券を出して、出てくるのを待ちながら見ていると日替わりはあらかじめ準備してあるからか、出てくるのが早くて抜かされまくり。大エビの処理に手間を取られているのかと心配していると、ほどなくして出てきた。実物を見てもやはり750円という価格がにわかに信じられないほどのしっかり感で、量も多い。ちなみに大エビは4尾入り。そしてなによりうまい。今流行りの町中華的ではあるが、フツー以上だ。

 帰り際に「なぜこんなところでやっているのか?」と聞いてみたところ、片言で「ワカラナイ」とキッパリ。全員中国人で、雇われなのだろうから、わからないのも当然か。たぶん、JRや高速道路の高架下だと家賃が安いというのと同じだろう。だからって地下駐で中華料理屋をやるのは意味がわからないが、とりあえず人混みを避けて、クルマで行けるグルメスポットとしてオススメ。なにより、地下駐にブラブラしている赤い提灯という異次元感だけでも価値ありだ。コロナ禍で外出自粛が続いているが、感染拡大が収束したらぜひ訪れてみてほしい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

-

愛車
フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
趣味
レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
好きな有名人
遠藤ミチロウ、岡江久美子

新着情報