義務化だけじゃ意味なし! EVやHVの「接近通報音」がメーカーによってバラバラという不見識 (1/2ページ)

現在「車両接近通報装置」の搭載は義務化されている

 クルマの電動化の時代を迎え、モーターのみで走行可能な電気自動車(EV)はもちろんのこと、プラグインハイブリッド車(PHEV)やハイブリッド車(HV)では、低速でのモーター走行時に車外へ音を出す『車両接近通報装置』が、2018年3月から義務付けられた。

 この装置は2009年に三菱自動車工業からEVのi-MiEVが、10年には日産リーフが発売されたのを機に、国土交通省のガイドラインをもと2010年から自動車メーカーの独自判断で搭載がはじめられてきた。

 きっかけは、エンジン車に比べ騒音の小さいモーター走行に際し、歩行者などがクルマの接近に気付きにくいのではないかとの懸念である。ことに目の不自由な人たちからの強い要望が世界的にもあった。そこで各自動車メーカーが独自に音を作り出し、採用することがはじまっている。そして、18年から義務化されたのだ。

 車両接近通報装置の音は、自動車メーカーごとに異なる。そして各自動車メーカーは、自社が生み出した音へのこだわりを説明する。ただし、車種ごとに違いがあるわけではない。しかし本質論からいえば、メーカーごとに音が違うことさえ発想が間違っている。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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