「軽自動車」=「初心者向け」じゃない! 運転に不慣れだと感じる「軽の難しさ」5つ (1/2ページ)

「教習所で乗っていたクルマと違う……」と感じることも

 今や、どのカテゴリーよりも多彩なタイプが揃い、きれいなボディカラーの選択肢もたくさんある軽自動車。車両価格や購入後の維持費もリーズナブルなので、初心者の女性が最初の愛車として選ぶのにぴったりのイメージがありますよね。両側スライドドアのスーパーハイトワゴンに代表されるように、独身時代から結婚して子供が生まれるまで、ずっと長く使えるというのも大きな魅力です。

 ただ、まだ運転に慣れていない人が最初に軽自動車に乗ると、教習所で乗っていた普通車とは少し違うな、と感じるところもあるかもしれません。やはり、軽自動車というのはボディ寸法やエンジンの排気量などに規制があるなかで作られており、価格を抑えるためにコストをかけられないところもあるので、どうしても普通車と比べると初心者には運転しにくく感じられる部分も出てきてしまうのです。今回はそんな、初心者が感じやすい軽自動車のデメリットを5つピックアップしてみたいと思います。

1)パワー&トルク不足で高速の合流などが難しい

 まず1つ目は、高速道路の合流などで速さが足りず怖い思いをする場合があることです。とくに、自然吸気エンジンの軽自動車では、アクセルの踏み込みが弱いと合流区間で十分な加速が得られず、本線へとスムーズに合流しにくかったり、流れにうまくのれなくて怖い思いをする可能性も。

 自然吸気エンジンの軽自動車の最高出力は50~58馬力前後で、その多くが6500回転~7300回転の時に発揮されるものです。踏み込みが弱くエンジン回転数が不十分だとうまくパワーが発揮されないため、速さが足りずに短距離の合流では流れにのりにくいというのが原因です。

 ターボエンジンの軽自動車は64馬力前後で5500回転前後で発揮されるものが多いので、もう少し早く加速でき、合流しやすくなると思います。また、これが普通車のコンパクトカーになると、たとえばMAZDA2なら6000回転で110馬力と、自然吸気エンジン軽自動車の倍程度の最高出力が発揮されるので、加速もグンとラクになります。

2)高速走行時の安定性が気になる

 次に2つ目は、高速道路などでずっと直進安定性を保ったり、車線変更をする際の安定感にやや気をつかうということ。運転に慣れている人であれば、それほど苦にならないことではありますが、初心者の場合はただでさえ、少しのグラつきや振動が怖いと感じるものです。そのためハンドルを持つ手に必要以上にグッと力を入れすぎてしまい、余計な操作を頻繁にしてしまったり、グラつきを感じるたびにブレーキを踏んでしまったりして、運転がギクシャクしがちなのです。

 これは、普通車と比べると軽自動車のホイールベースが短く、トレッドも狭いことや、タイヤが小さいこと、足まわりのストロークが短いことなど、さまざまな要因があると思います。なので、高速道路を頻繁に走るという人は、最初から軽自動車を選ぶのではなく、普通車を選んだほうが運転の際の安心感が高くなるのではないかと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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