トヨタ・シエンタが人気の理由とは? ファンベースやライバルのホンダ・フリードとの違いを解説 (1/2ページ)

トヨタ・シエンタが人気の理由とは? ファンベースやライバルのホンダ・フリードとの違いを解説

新車販売台数ランキングの上位にも入り込む人気ぶり

 トヨタの小型ミニバン、シエンタの初代モデルは5ナンバーサイズミニバンとして2003年に登場したが、2011年に一旦生産を終了した。しかし、5ナンバーサイズながら3列シートを備えた7人乗りの「ミニミニバン」を惜しむ声が上がり、翌年に販売を再開した経緯を持つ。2015年にデビューした2代目は、2020年上期における新車販売台数ランキング(乗用車)の6位にランクインするなど、そろそろフルモデルチェンジの噂が出てもおかしくないモデルレンジでありながらも健闘している。

シエンタが売れ続ける理由

 ミニバンのなかでも登録台数が多いシエンタ。ボディサイズは全長4235mm、全幅1695mm、全高1675mmとミニバンとしてはコンパクトな5ナンバーサイズで扱いやすい。唯一無二の特徴は全高を1700mm以下に抑えながら、これを超えるホンダ・フリードやトヨタ・ヴォクシー系3姉妹車などに負けない空間効率を実現させているところだ。

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 先代シエンタで開発された薄型燃料タンクは、3列目に座っても床と座面の間隔が十分に確保されて膝が持ち上がらず、着座姿勢に無理が生じない。3列目は2列目の下に格納できるため、荷室に変更した時の積載容量も大きい。全長と全高の視覚的なバランスも良いために人気を得た。この薄型燃料タンクを開発したのは、燃料タンクを前席の下に搭載して車内の後部を広げたホンダ・モビリオに対抗するためだった。ところがモビリオがフリードに変わると、燃料タンクを普通の配置に変更してしまった。

 さらにシエンタが2018年のマイナーチェンジのタイミングで追加設定した2列シート仕様車が売り上げに貢献している。タクシー専用車である「JPNタクシー」のベースにもなっており、シエンタのハイブリッドモデルはタクシーとして使われるケースもある。2019年に入ってからタクシー需要が増えたことで販売増に大きく貢献した。

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 ほかにも、アルファードに付いているドアロック予約機能がベースグレード以外のグレードに標準装備されているところも人気の理由のひとつだ。キーを持ってドアに近づくことで、自動で開くスライドドアは子育てファミリーや重い荷物を積み込む際に助かる使いやすい装備だ。しかもシエンタはステップが地上からわずか330mmと低く、乗り込み口の段差もなくフラット。そのため子供はもちろん、ペットの乗り降りにも便利なこと間違いなしといえる。

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ホンダ・フリードとの違い

 シエンタとフリードは、いまどきの日本国内の新車販売では珍しいガチンコ勝負で販売台数を競い合っている。燃費性能ではシエンタが優勢で、価格面でもシエンタの方が少し安価な設定。また、ボディカラーのバリエーションもシエンタは種類が豊富だ。また、フリードのベースグレードには6人乗りモデルしかないため、7人乗りモデルを選ぶ際にはグレードを上げなければならないなど、シエンタの方が選択肢の豊富さが際立っている。

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 自販連統計ではフリードがフルモデルチェンジして現行モデルとなり、フルカウントできる2017年から暦年(1月から12月)締めでの年間販売台数を比較すると、2017年はなんとフリードが7558台差(月販平均629台)をつけてシエンタに勝っていた。しかし、2018年にはシエンタが9927台(月販平均827台)差をつけてフリードに勝ち、2019年には2万5284台差(月販平均2107台)をつけてシエンタがフリードに勝っている。2020年上期にはシエンタが4万194台、フリードが3万8844台とわずかにシエンタがフリードを上回る結果となった。

 シエンタは2018年に、フリードは2019年にマイナーチェンジを実施している。改良モデルの切り替え時には、一時的に販売台数が落ち込むのが一般的だが、2019年のフリードの“負けっぷり”は、それまでのデッドヒートのような状況とは一線を画している。

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