タマ数は豊富なのになぜ? いま86&BRZの中古価格が上昇している理由

限定モデルへの注目度も高まっている

 まもなく新型が登場するという話も見え隠れしてきたトヨタ86&スバルBRZ。すでにBRZは今年の8月をもって生産を終了しており、新車として購入できるのはごくわずかに残った流通在庫のみとなっている。

 低重心で知られる2リッターの水平対向エンジンとFRレイアウトというパッケージングは、絶対的な速さこそないもののスポーツカーらしいハンドリングを実現し、多くのファンを獲得したのはご存知の通り。

 2013年からワンメイクレースとして開催されている86/BRZレースは毎回多くのユーザーがエントリーする人気カテゴリとなっている。

 そんな86/BRZも2012年のデビューから早8年が経過し、中古車市場での流通台数も多く、選びやすい状況となっているわけだが、最近になってじわじわと中古車市場の平均価格が上昇しているのである。

 おそらくこれはまもなく2代目が登場するということで、程度の良い初代の中古車を求める層が増えたということが第一に考えられるだろう。

 また初代がまもなく絶版車となることで、限定販売された86の14R-60やGRMN、BRZのtSがジワリと値段を上げたことも全体の中古車価格を押し上げた要因のひとつかもしれない。

 なお現時点での86/BRZの中古車の下限は80万円台となっているが、ほとんどがATモデルとなっており、MTモデルを狙うとなるとプラス20万くらいの予算が必要となり、おおよそ100万円ちょっとがMT車の相場となっている。

 この下限の価格はここのところ大きく変動していないところを見ても、86/BRZの中古車平均価格が上昇したのは高年式車であったり、特別仕様車、限定車の価格が上がったりしたことが要因と言えるだろう。

 今後の86/BRZの中古車市場の動きについては、2代目が登場した後に大きく変動することが予想されるが、新型の評価が高ければそれに触発されて旧型に乗ってみたいユーザーが現れるだろうし、万が一評判が悪かった場合も、それならば先代を買おうとなる可能性が高い。

 そのため、現行型の86/BRZの中古車を狙うのであれば今がじつはベストのタイミングなのかもしれない。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
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