「姿」はもちろん「名前」も怪しい! 超メジャーのトヨタなのに「思い出せない」歴史的マイナー車5選 (2/2ページ)

大きすぎるボディで日本市場に受け入れられなかったものも

3)プロナード(2000~2002年)

 セプターと同じくケンタッキー工場で生産され、日本に輸入された大型セダンが「プロナード」。エンジンは3リッターV6だけで、駆動方式はFFのみの設定というのもアメリカンなものだが、フロント3人掛けのベンチシート仕様があったのはもっともアメリカンセダンらしいところといえるだろう。ただし、大きすぎるボディは、なかなか日本市場に受け入れられなかった印象もある。ちなみに、北米では「アバロン」の車名で販売されていた。

4)カレン(1994~1999年)

 トヨタ車で日本語を想起させる車名としては冠にちなんだ「カムリ」が有名だが、一代限りで終わった「カレン」はまさしく「可憐」というイメージをスタイリングで表現した2ドアクーペだった。メカニズム的には6代目セリカ(丸目で、最後のGT-Fourがあったモデル)そのままといえる内容で、スポーティグレードにはスポーツツインカムエンジン「3S-GE」を搭載していた。駆動方式はFFだけの設定だったが、4WS仕様も用意されていた。

5)キャミ(1999~2005年)

 いまトヨタで人気のSUVモデル「ライズ」はダイハツが生産を担当しており、実質的にはOEM車という見方もできる。その系譜を辿っていくと、先代モデルが「ラッシュ」、その前が「キャミ」となる。「ラッシュ」は海外仕様に名前を残すが、残念ながら「キャミ」の名前は一台限りでお役御免なった。いずれにもダイハツ版の車名は「テリオス」となる。見た目はライトなSUVといった雰囲気だが、中身はエンジン縦置きで意外に本気のオフロード4WDの素性を持つもので、2WD仕様はFR。ターボエンジン仕様も用意されていたことから走りが楽しめるコンパクトSUVとして一部のファンには知られていた存在だった。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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