単なる「中古品」じゃない! いまクルマで注目される「リビルトパーツ」とは (1/2ページ)

良質な中古をベースにして組み立て直されている

 修理やメンテを依頼して、その見積りが高額だった場合、節約する手としてあるのが、リビルトパーツの使用だ。リビルトパーツを新品部品の代わりに使うことで、費用の節約になる。それ以外だと、作業を省くというのは節約にはなるけど意味はまったくないので論外として、ただの中古品も中身がどうなっているかわからないし、最近のネットオークションでは写真や説明文からはほど遠い、ひどいものが送られてくることも増えていて、トラブルになることもある。

 リビルトとは、リ・ビルトで作り直すとか、建て直すといった意味で、ようはオーバーホール済み品と同じと考えていい。もちろん外したパーツをそのままオーバーホールすれば結果的に同じことになるが、手間も時間もかかるし、整備工場やディーラーのノウハウでは対応できないこともある。

 そんなときは、専門の業者が扱っているリビルトしてあるパーツを手配して交換してしまえば、手っ取り早いし、中古部品ベースだから費用も安く抑えられる。じつは最近、積極的に使うプロも増えているが、再利用という点が環境に優しいからというのもある。

 ジャンルは多岐にわたっていて、ドライブシャフト、発電機、エアコンのコンプレッサー、ラジエータといったパーツ単体はもちろんのこと、エンジンやミッションといった大物まである。

 しかし安かろう、悪かろうでは本末転倒、気になるのは性能だ。ただ単に中古品を仕入れてきて、消耗品を交換して、再塗装しておしまいというわけではなく、各部の寸法や精度をすべて測定したうえで問題のないものをベースにリビルトしていく。その際に使う各パーツも、自動車メーカーからは出ないことがあるので、独自に生産したりして用意。分解組み立ても、専用のマシンを使うなどさまざまなノウハウを必要とすることが多く、専業メーカーでないと対処できないし、その分、クオリティは新品に近くなる。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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愛車
フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
趣味
レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
好きな有名人
遠藤ミチロウ、岡江久美子

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