タイヤを替えるだけで「満足」してはダメ! 見落としがちなクルマの冬支度5つ (1/2ページ)

外気温が氷点下になる季節は濃度を濃くしておかなければならない

 早いもので今年もあとわずか。皆さん、クルマの冬支度はお済みだろうか。

 人間に衣替えが必要なように、寒くなってきたらクルマにも寒さ対策が必要だ。クルマの冬支度というと、スタッドレスタイヤへの交換が真っ先に頭に浮かぶかもしれないが、タイヤ交換以外にもメンテナンスしておきたい部分がある。

 それらをいくつかピックアップしてみよう。

1)ウォッシャー液の濃度

 ウォッシャー液のタンクには、市販のウォッシャー液を水で希釈して入れておくのが一般的だが、外気温が氷点下になる季節は、ウォッシャー液の濃度を濃くしておかないと、いざというとき凍結して使えないことがある。

 標準的なウォッシャー液の場合、原液でもアルコール(メタノール)の濃度は10%前後。この程度だと原液のまま入れても凍結温度はマイナス8度ぐらい。夏場のように原液と水が1:1だと、マイナス2度で凍結してしまう(エンジンルーム内は、エンジンが温まれば氷点下にはなりにくいが、エンジンの始動直後などは×)。

 スキーなどに行くときは、寒冷地用のウインドウォッシャー液(メタノール40〜45%)がおすすめ。雪道はガラスが汚れやすく、意外にウォッシャー液の出番は多いので、ウォッシャー液の濃度アップは大事なメンテナンスといえる。

2)LLCの濃度

 水冷エンジンの冷却水、LLC(ロングライフクーラント)の濃度もこの時期チェックしておきたい項目。LLCの濃度は新車の段階で30%とされていて、凍結温度はマイナス15度。これが何かの理由で水を足したりして薄まっていると、最悪、エンジン内の冷却水の水路が凍結し、エンジンにダメージを与えることも……。

 冷却水の濃度チェックは、専用のテスターを使えば簡単に調べられるので、冬本番を迎える前に、ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどで一度チェックしてもらうと安心だ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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