コロナ禍で「自動車用品」販売もダメージ! そんな「逆境」で売り上げを伸ばした「用品ジャンル」とは

洗車用品は巣ごもり需要が大きく影響か

 新型コロナ禍の影響はさまざまなところに及んでいるが、当然自動車業界もダメージを含め、大きな変化をもたらした。新車販売なども日々話題になっているが、用品についてもじつは顕著なデータが出ている。

 第一波のさなかとなる2020年4月から6月の売り上げそのものは、やはり前年同期を下まわる数値が出ていて、全体で言うと前年同期で約1割減(自動車用品小売業協会調べ、数値以下同)となっている。影響がとくに大きい部品としては、新車販売の不振によるカーナビ(31.3%減)や、移動が減った影響を受けてタイヤ・ホイール(12.7%減)とオイル(7.1%減)が上げられる。これは致し方ないところだが、逆に増えているものもあるのは注目だ。

 増えているのは、たとえばバッテリーで13.8%増。ケミカル類も9.2%増と健闘している。気になるのはその理由だが、じつはバッテリーは新型コロナの影響というよりも、3年前に新車販売が好調で、それらのクルマが初めての車検を受けるというのが大きな理由となっている。

 一方のケミカル類はいわゆる巣ごもり需要。外出できないから家で洗車などの手入れをするかというのが大きな理由となっているようで、しかも初めて自分で行ってみるという人もいるという。逆にDIYのきっかけとして期待しているというコメントもメーカーから出ているほどだ。

 また某量販店の店長に聞くと、「除菌や抗菌効果があるお手入れグッズが売れている」ということで、すべての用品が売れないというわけではなさそうだが、「客単価はかなり落ちている」とのことだ。その後のデータを見ると、2020年後半は持ち直しに転じていて、第二波の影響は少ないようだが、第三波の影響がどう出てくるかには注視したい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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