渋滞原因の多くは「道路」より「ドライバー」にあり! 発生場所と渋滞を発生させる運転とは (2/2ページ)

一般道での渋滞の主な発生要因は交差点に多い

 同じことは一般道でもいえる。

 一般道でボトルネックになりやすい箇所は交差点だ。信号待ちで止まっている車両の数が一度の青信号で走行できる数を超えてしまうと、交差点自体の交通容量を需要が超えてしまうことになるため渋滞が発生する。

 基本的には、信号制御は交通需要を考慮しているはずだが、あえて流入制限をするという制御をすることもあるし、そもそも道路のポテンシャルを超えた交通量があれば渋滞につながり、それが交差点の赤信号で顕在化するという面もある。

 はっきり言って、こうして発生する渋滞に対してドライバーは無力だ。せいぜい青信号になったらすぐに発進してスムースな流れに貢献するほかないが、それでも左折時に歩行者が渡っているのに無理に曲がってしまうようなことはご法度だ。安全は最優先である。信号待ちでスマートフォンを手に取るなどして信号が変わったのに気付かないというのは「ながら運転」の問題も含めて論外だ。

 むしろ通勤ラッシュによる渋滞に対しては個人というよりも事業所同士が話し合うことでのオフピーク化など大きな視点からの改善が必要といえる。

 そのほか一般道でのボトルネックになりやすいポイントとしては大型ショッピングセンターや観光スポットの駐車場の出入口もある。単に出入りするクルマによって流れが寸断される面もあれば、入庫待ちの車両によって実質的に車線が減ってしまうのも渋滞の原因だ。

 駐車といえば、いわゆる路上駐車も車線を減らしてしまう行為であり、その地点の交通容量を下げてしまう。すなわち渋滞の原因となる行為といえる。とくに渋滞が起きやすい交差点近辺での路上駐車は流れを悪くしがちだ。目的地に近い便利な場所でクルマを停めたくなる気持ちは理解できるが、渋滞のことを考えると路上駐車する場所もしっかりと考えたい。それがスマートなドライバーといえるだろう。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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