「手放し」&「よそ見」のレベル3自動運転に乗った! 新型レジェンドの驚きと課題 (1/2ページ)

「手放し」&「よそ見」のレベル3自動運転に乗った! 新型レジェンドの驚きと課題

渋滞時に作動させると動画鑑賞も可能!

 自動車はまた一歩未来に近づいた。「未来のクルマは自動操縦になり、走行中に車内のモニターでTVや映画を見るほか自由に……」と言うその”自由の内容”はまだまだ制限されるものの、夢に描いた内容は現実になりつつある。

 もちろんそうした利便性、快適性のための自動化技術ではない。すべては交通事故に遭わない社会と未来の交通網を構築するためだ。

「人間はミスを冒す!!」。 そこを電子の目と知能と制御がヒトに代わって素早く察知し操作する。

 ”自動運転”という言葉が横行しているが、公道において現状はある限られた条件でのみ作動する。そして正式に自動運転と呼べるのは、レベル3として型式認可されたレジェンドに追加された「ホンダセンシングエリート」搭載モデルが世界初である。

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ホンダセンシングエリートを搭載したレジェンドのフロントスタイリング画像はこちら

「エリート」の内容には、トラフィックジャムパイロット=渋滞運転支援機能。ハンズオフ機能付車線内運転支援機能。ハンズオフ機能付高度車線変更支援機能。緊急時停止支援=ドライバーが運転操作要求に従わない場合(体調の急変も含む)、周囲に警告を行ないながら減速し路肩に寄せて停止。が含まれる。

レジェンドのハンズオフ運転時のメーター画像はこちら

 安全に対するホンダの真摯な取り組みは、過去の安全技術について言えば、1987年の国産車初のエアバッグに始まり、ABS、レーダーとカメラを使う運転支援、追突軽減ブレーキと、いまや常識のカーナビも、後輪を操舵する4WSも世界に先駆けて実用化した。エンジン屋として、レースのイメージが先に立つが、二輪メーカーとしてスタートしたホンダの安全に対する想いは他社にも増して強い。

 国産初のレベル3は偉業ではあるが、先に出したから偉いというよりも、一般社会に放たれた事で、リアルな世界で想定外の事態に直面し、さらに鍛えられ進化することに期待ができるものだ。それをホンダがやる、と言うのだから精度の高さ、安心、安全性にも期待できるが、果たして現実はどうだろう。

 ただ、標準モデルに対してプラス300万円となり、車両価格は約1100万円!!

ホンダセンシングエリートを積むレジェンドのリヤスタイリング画像はこちら

 100台の限定でリース販売となるため、誰もがすぐに乗れるクルマではない。それがゆえに、こうして試乗した印象をお伝えしても実感がわきにくいだろう。だが、過去に試乗したことのある現行レジェンドのレベル2・ホンダセンシングと、レベル3・ホンダセンシングエリートを比較すると、その違いは明快に伝わると思う。

 機械が人間の好き勝手な行動に対応することが、極めて難しいことは、街を歩行中、もしくは駅の構内を移動中の移り気な人間の動作を見ればわかるハズだ。その人間がクルマを操縦して世のなかを動き回り、さらに不注意や未確認によるミスなどが加わるのだから、危険極まりない。

 そうした困難な状況のなかで、レベル3「エリート」に加えられた注目の機能は、渋滞運転支援=トラフィックジャムパイロットだ。

 これは、自動車専用道路で前後に車輌がいる渋滞状況で、速度が30km/h以下のときに条件が揃うと作動させられる。このとき、ドライバーはステアリングから手を放し、さらに「よそ見」をすることが可能だ。飲食やスマートフォンの操作などはすべきでないが、車内のモニターで映画などの映像を楽しむことができる。

渋滞時にドライバーがモニターの映像を見ながら走行するレジェンド画像はこちら

 クルマは自動で前車との間隔、車線変更して割り込んで来る車輌を検知し、車間を開ける。渋滞が解消して車速が50km/h以上になると「エリート」の設定条件から外れるため、メーターパネル内がオレンジ色に発光してドライバーがハンドルを握るように警告。それはつまりドライバーが操作せよ、ということである。ハンドルを握り操作すれば警告は消えるが、足の操作、ブレーキ操作することも必用になるのだが、それを忘れてしまう可能性がある。

 この切り替えのポイントでヒトが即座に操作に復帰できるか……疑問が残った。

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