車検や修理の請求で「謎の記載」! 「ショートパーツ」って何の代金?

工賃に含めるか必要経費と捉えるかは業者次第

 車検や修理をお願いしたときに出てくるのがショートパーツという言葉。ショートパーツという名前のパーツがあるわけでなく、取るに足らない、ショートなパーツという意味だ。具体的には定義はなくて、ボルトやナット、ピンなどの小物パーツやパーツクリーナーや潤滑剤などのケミカル類、それを拭くためのウエスなどを指すこともある。

 ユーザーに対しての請求についても、する場合もあるし、しない場合もある。請求する場合はいちいち数えるのは面倒なので、一式としてまとめて1000円といったような場合もある。一方、作業をするのに必要なパーツではあるので、工賃に含まれるという考え方や業者の必要経費という捉え方もあって、この場合は当然、別途請求されることはない。

 ただ、数があまりに多かったり、特殊な形状の場合にはサービスできないため、部品代として計上されることもあって、これはユーザーとしても納得できるのではないだろうか。また、使用している見積もりシステムによっては細かく設定することができるので、ショートパーツの類も細かく請求されることもある。

 なかでも知らないと驚くのがパーツクリーナーで、見積もりや請求書をよく見ると、パーツが並ぶ最後のあたりにパーツクリーナーと書かれていたりする。しかも簡単な作業なのに1本丸ごとを定価で請求してあったりして、慣習的に請求するものとはいえ、今やホームセンターでも激安で売っていたりするので、釈然としない点ではある。

 一般的な仕事では、書類製作のためのポールペン代や紙代を請求することはないだけに、自動車整備業界の慣習を知らないとトラブルになりかねないし、よくわからなかったり、釈然としない場合は、説明をしてもらうようにしたい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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