ユーザーのためにもターボ化はなし! GR86&BRZがNAのまま排気量拡大でパワーアップを図ったワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■新型GR86&BRZは排気量を拡大することでパワーアップを図った

■従来型の延長線上で開発されたGR86&BRZは設計上の自由度が狭かった

■従来型からの乗り替えにも馴染みやすくチューニングパーツも継続的に使えるものがある

NAのまま排気量アップを行なった意味を探る

 次期型のGR86とBRZは、エンジン排気量を拡大させる。従来型は水平対向4気筒2リッターだが、次期型は2.4リッターだ。

 最近は燃費効率などを考えて、エンジン排気量を1.5〜2リッターに抑えながら、ターボの装着によってパワーアップを図る車種も多い。スバルではレヴォーグやフォレスターが1.8リッターターボを搭載して、3リッターの自然吸気エンジンに匹敵する動力性能を得ている。WRX・S4の2リッターターボは、4リッター並みの性能だ。

 それなのになぜ、次期GR86&BRZは、ターボを装着しないで排気量を2.4リッターに拡大させるのか。

 一番大きな理由は、GR86&BRZは設計上の自由度が狭いことだ。従来型では、水平対向4気筒エンジンを車両の中心に近づけて搭載して、前後輪の重量配分を53:47とバランス良く仕上げた。スポーツカーらしくルーフやボンネットも低い。

 今は歩行者保護のためにボンネットとパワーユニットの間に十分な空間が求められるから、チューニングモデルを除くと、GR86&BRZにインタークーラーやターボのユニットを装着するのは難しい。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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