遅い! 醜い! 可愛くない! それでもなぜか「愛され力」抜群のクルマ3選 (2/2ページ)

変顔グルマの代表格も愛されている

 同じイタリタ生まれのフィアット・ムルティプラも忘れられない。1950〜60年代に存在したリアエンジン3列シートのコンパクトミニバンの現代版で1998年発表。3人掛け×2列の6人乗りなので短いのに幅広い外寸も目を惹いたが、それ以上にデザインが凄かった。

 ノーズとフロントウインドウの間がオデコのように盛り上がり、ヘッドランプは通常の場所以外にもあった。金魚鉢のようなガラス張りのキャビン、細胞分裂を見るようなセンターメーターなど、それ以外も独創の固まり。

 海外の記事ではugly(醜い)という文字を多く見かけた。フィアットはその声に応えるようにフツーの顔にマイナーチェンジ。でもアメリカではMoMA(ニューヨーク現代美術館)に展示されるなど、専門家の評価は高い。

 僕も何度か乗ったが、ショートホイールベースの身のこなしとワイドトレッドの安定感が両立していて、背の高さを忘れさせる楽しいクルマだった。


森口将之 MORIGUCHI MASAYUKI

グッドデザイン賞審査委員

愛車
2023ルノー・トゥインゴ/2002ルノー・アヴァンタイム
趣味
ネコ、モーターサイクル、ブリコラージュ、まちあるき
好きな有名人
ビートたけし

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