普通に新車で売ってるけど街で見かける確率は宝くじなみ! 超激レア車3台と知られざるその中身 (2/2ページ)

特殊なクルマだが、普通に乗れるどころかむしろ楽しい!

・ロータス・エリーゼ

 70年近くにわたりレーシングカーとスポーツカーだけを作り続けてきただけに、全車ともファン・トゥ・ドライブ堪能マシンで、異次元レベルで運転の面白さが堪能できるスポーツカーだ。

 たとえば「ELISE SPORT 220 II」は、1.8リッターの4気筒エンジン(トヨタ製2ZR-FE型)を車体の中央部に搭載し、スーパーチャージャー過給により220馬力を発揮。安全デバイスなどの現代的な装備が加わってもなお、車重は現代のクルマとしては極めて軽量と言える940kgで、ライトウェイトMRスポーツならではの痛快な走りが味わい尽くせる。

 そもそも頑丈なアルミの箱にレーシングカーのサスペンションを付けたような成り立ちのクルマなので、一般的な乗用車に求められる類いの実用性はゼロに近いと割り切るべきだ。荷物の置き場はほぼ皆無であるなど、実用性の低さは今も昔も変わらない。

 乗降性は最悪レベルで、独自のコツがいる。足腰の弱い人はスムースに乗り降りできないだろう。しかし、最新モデルの快適性は存外に高く、どんな場面でも乗り心地や騒音面でツラさを感じることは少ない。

 クルマ全体が圧倒的な堅牢感に満ち溢れ、なおかつ緻密さや高精度感も凄まじく高いことが伝わってくるところは日本人の好みに合う。

 日本は英国に次いでロータスがよく売れる市場というのも納得だ。圧巻なのはやはりハンドリングで、運転の初心者からベテランの運転オタクまで「自動車で山道を走る」という行為の本質的な気持ち良さに没頭する快楽が得られる。

・アルピーヌA110

 四半世紀ぶりに復活したルノーのスポーツカーブランド。前述した2台に比べると、すべてが普通の乗用車的で、快適性もごく普通のレベルにある。他の車種への流用が効かないミッドシップレイアウトのアルミボディを新設計し、専用の生産工場も増設。1.8リッターのターボエンジンは日産車でも使われる汎用性の高いユニットながら、それ以外はほとんど専用設計という入魂ぶりだ。

 絶対的には安いクルマではないが、その成り立ちからすると、約800万円というプライスも安く感じられる。0-100km/hタイムは4.5秒で、1.8リッター車としては最速レベルで普通以上に高性能。欧米のリアルスポーツカーとしてはコスパが高いと言える。

 シートはフルバケット式ながら往年のフランス車を思わせる秀逸な作りで、街乗りでも路面に吸い付くコーナリング感覚が味わえる。重心が車体の中央にあるミッドシップレイアウトのため、ドライバーの体を中心に無駄なモーメントを感じず曲がる挙動が味わえる。

 加速中でも減速中でも四輪すべての接地感が均一に感じられるのもミッドシップレイアウトならではの味わい。2シーターで実用性は低いが、運転オタク的なドライバーにはたまらない魅力を備える。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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