「死ぬまでに一度は乗りたいクルマ何ですか?」 犬とハワイを愛するモータージャーナリストがベタ惚れする1台 (2/2ページ)

ついに新型コルベットに乗っちゃった!

 じつは、2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーに、おそらくアメリカ車として初めてノミネートされ、10ベストカー取材会でサーキットを試乗できる機会にも恵まれたのだが、最新のコルベットを唄わせ、堪能するには最高のシチュエーション。軽自動車2台を含め、全12台を取材し、試乗した際、コルベットだけはこっそり(!?)3回も仕様違いを走らせたぐらい(計6周回)、ぞっこんなのである。

 決定的なのは、想像を絶する運転のしやすさ。最新の国産スポーツカーよりも、と言えるぐらいで、初めてステアリングを握ったときも、車幅の広さには最初、多少緊張したものの、おそらくコルベット最後の純ガソリンエンジン、502馬力、637Nmを発生する6.2リッターのLT2アルミスモールブロックV8 OHVの轟音とともに走り始めれば、超絶なスーパーカーパフォーマンスを、あろうことかじつにリラックスしつつ味わえるのだからゴキゲン・快楽以外の何ものでもない。

 コルベット史上初のBREMBO社製電子制御油圧アシストブレーキのストッピングパワーも素晴らしいの一言だから、安心でもある。

 今のコルベットにはしっかり燃費計も付いていて、上り中心の山道では5km/Lを切ることがあるものの、高速道路中心のロングクルージングでは10km/L台に乗るデータもあるぐらいで、超絶パフォーマンスからすれば燃費性能もまた想定外と言っていい。

 もちろん、愛車にするには、それなりに広く止めやすいアメリカンな駐車スペースが不可欠だから、現時点では諦めるしかないのだが、生きいて元気で、ちゃんと運転できる今日に、サーキットで振りまわせた体験は幸せそのもの。この先もしばらくはC8コルベットに憧れ続ける日々が続きそうだ。

 10年後には世界中、電動車で溢れかえっているはずだが、シボレー・コルベットC8の泣く子も黙らせるようなカッコ良さ、V8 OHVの轟然たる記憶は、多くのスポーツカーファンとともに、永遠に忘れられないであろう。そんな1台に「死ぬ前に乗っておけて」、本当に良かった!


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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