新型ステップワゴンだけじゃない! いま「先祖のデザイン」に回帰するクルマが増えていた (2/2ページ)

ジムニーのルックスは1980年代のリバイバル!?

 違った方向からヘリテージを活用したといえるのがスズキ・ジムニーでしょう。現行ジムニーのルックスは、初代というよりは1980年代に販売されていたSJ30/40型をメインモチーフに、各年代の特徴を感じさせるエクステリアになっていると感じさせるものです。

 ジムニーの場合はライバル不在といえますから歴史をアピールする必要はないかもしれませんが、ヘリテージを活かしたルックスは、武骨なクロカン4WDという本来のキャラクターに、オシャレやかわいいというテイストを加えることに成功しているといえます。

 ジムニーの人気は高く、いまだに納期は一年待ちといわれますが、それだけの支持を集めている理由のひとつは、先祖帰りを感じさせるスタイリングにあることは間違いありません。

 あらためて新型ステップワゴンの話に戻れば、ホンダ自身はリバイバルとは言っていません。あくまで「素敵な暮らし」を提供できる存在になること、家族の引き立て役となるミニバンを目指したといいます。

 思えば、初代ステップワゴンの掲げたクリエイティブ・ムーバーというカテゴリーは、日本語で「生活創造車」と表現されていました。

 そのコンセプトは、最新のステップワゴンが目指す素敵な暮らしに通じるものがあります。初代のシルエットを真似たというより、どこか相通じるところのあるコンセプトから生み出されたミニバンが似てしまうのは自然の通りなのかもしれません。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

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