理想と現実は別モノ! キャンプに「実際に乗って行くクルマ」と「乗って行きたいクルマ」のギャップが激しすぎた (2/2ページ)

そもそもランクルはキャンプに使えるクルマ?

 とはいえ、ランドクルーザーは本当にキャンプの移動手段として考えると便利なクルマなのでしょうか。実際にもっとも使われているステップワゴンのような5ナンバーサイズミニバンのほうが取り回しと、そして積載性の面で有利なのでは? と思えてきます。

 おそらくランドクルーザーの3列目まで人が乗って、キャンプに向かうという状況は想像していないでしょうから、3列目を格納した場合の積載性を考えてみましょう。

 ランドクルーザーは全長4965mm、全幅1960mmという巨体です。そのためラゲッジスペースも広く、メーカー発表によれば、1・2・3列目を使っている状態でもゴルフバッグ5個が収まるといいます。荷室の最大幅は1320mm、荷室高は945mmもあります。

 ステップワゴンのようなミニバンのほうが荷室高は30cm程度高くなっているでしょうが、同じ3列目格納時のラゲッジスペースでいうと、奥行きは同等で荷室幅はランドクルーザーのほうがずいぶんと広いといえます。

 さらに『キャンプに乗っていく車種ランキング』の上位に食い込んでいるシエンタやフリードといった小型ミニバンのラゲッジスペースを考えると「あの空間に収まる程度の荷物であればランドクルーザーに載らないわけがない」と、実際にキャンプを楽しんでいるユーザーが考えるというのも納得でしょう。

 クルマで乗り入れることのできるオートキャンプ場はキャンピングカーにも対応したスペースとなっている場合もありますから、ランドクルーザーくらいのボディサイズであれば余裕で停めることができるという風にイメージしている面もあるかもしれません。

 というわけで、実際にキャンプを楽しんでいるユーザーも憧れるというランドクルーザー。その納期は最大4年程度と公式サイトで発表されているほど、多くのファンが待ち焦がれているモデルともなっています。

 2022年の夏休み、ランドクルーザーでキャンプ場に向かうユーザーは、はたしてどのくらい現れるのでしょうか……。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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