現代のクルマ好きには暗号レベル! オッサン御用達の自動車用語「死語」の世界 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■かつてはクルマ好きがこぞって使っていた自動車用語を紹介

■ブームに関する用語はそのブームが去るとともに徐々に使われなくなった

■メカニズムや装備もそれらがなくなると忘却の彼方へ

時代が時代ならコンプライアンス的にNGだったかも

「言葉は生き物」といわれる通り、かつてはクルマ好きの「ナウなヤングにバカウケ」だった自動車用語が、いまではすっかり耳にしないことも……。というわけで、クルマ好きの「死語の世界」にご招待!?

・カーキチ/エンスー

 四六時中、クルマのことばかり考えているモーレツなクルマ好きは、かつて「カーキチ」と呼ばれた。カーキチとは「カー・キ●ガイ」の略。もちろん差別用語ではなく、どちらかといえば褒め言葉に近い!?

 バブルの頃は、「エンスー」というフレーズも流行。エンスーとは、「エンスージアスト(enthusiast)」の略で、「熱心な人」「熱狂的な支持者」という意味。

 クルマ好き全般というより、旧車系や個性的なヨーロッパ車などの愛好者で、ウンチクに詳しく、金まわりのいいリッチ系のクルマ好きというイメージ。

 同様の意味の「マニア」や「マニアック」はいまでも使われている。

・どっかんターボ

 1980年代の国産ターボの初期の頃、まだターボの制御技術も未熟で、タービンのサイズも適切ではなく、ターボラグが大きく、負圧の間はモッサリで、正圧に切り替わった途端にドカーンとトルクが盛り上がり、一気に加速しはじめるクルマがあり、それらのターボエンジンの特性を「どっかんターボ」と呼んでいた。

 日産の430セドリック/グロリアやR30スカイラインのターボ、Y31シーマなどがその代表。

・ハイメカツインカム

 ハイメカツインカムは、吸気側プーリーをベルトで駆動し、排気側カムは吸気側ギヤで駆動する、カムシャフト間シザーズギヤ駆動機構を採用したトヨタのDOHCエンジンの総称。SOHC並の省スペース、軽量ヘッドで、バルブ挟み角が狭くなり燃焼室をコンパクトにできることから常用回転域のトルクに優れた画期的なDOHCエンジンだった。

 1986年の3S-FEを皮切りに、V6の1VZ-FE、5A-FEと続いた。1987年、カムリに搭載されたトヨタ初のV6エンジン、1VZ-FEは直4サイズに収まる、世界初のFF車搭載用V6 DOHC 4バルブエンジンだった。

 こうした実用型ツインカムに対して、4A-Gや3S-Gなどは、スポーツツインカムと呼ばれた。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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