売れ筋のコンパクトミニバン「ホンダ・フリード」の魅力に迫る! (2/2ページ)

コンパクトミニバンに存在するライバル車との比較

 コンパクトミニバンに属するフリードにとって最大のライバルはシエンタであることは間違いないでしょう。ただ、近年人気を集めるコンパクトトールワゴンのスズキ・ソリオやトヨタ・ルーミー/タンク、ダイハツ・トールもライバルといえるかもしれません。とはいえ、サイズやコンセプト、3列シートを備えた点などを考え、今回の比較対象はシエンタとします。

 現行モデルとして販売されているシエンタは2015年にフルモデルチェンジで登場した2代目です。

 ボディサイズは全長4260mm、全幅1695mm、全高1675m、ホイールベース2750mmとフリードに近いサイズを備えています。細かく見るとシエンタは全長が5mm短く、全高が35mm低くなります。

 パワーユニットもガソリン車とハイブリッド仕様を用意しているところはフリードと同様。ボディタイプも3列&2列シートをフリード同様ラインナップしました。ただ、大きく違うのが3列目シートの快適性。シエンタは使用頻度が低いであろう3列目シートをそこまで重視した作りにしていないことに対して、フリードの3列目シートの座り心地や乗降性に力を入れていることで快適性は圧倒的に勝ります。また、ハイブリッド仕様の走行性能、とくにアクセルレスポンスについてはフリードが優れているポイント。

 両車はともに登場してからの時間が経ち後継モデルの存在も噂されていますが両車ともにいまだ人気車種。ただ機能面や使い勝手を考えるとシエンタの“攻めた”スタイルを重視しないユーザーにとってはフリードを選択するのがよいでしょう。

オプション装備でより利便性向上を

 コンパクトミニバンという特性を考えるとオプション選びは機能性をアップするものを選びたくなります。利便性向上を考えたときまず選びたいのがハンズフリースライドドア。足元をかざすとスライドドアが自動で開閉する便利な装備は両側に装着する場合は5万6650円、左右片側なら各2万9700円となります。

 また2列シートのフリード+を選ぶならラゲッジマルチボードはマストアイテムといえるでしょう。このボードは先述したとおりラゲッジルームを上下に仕切って荷物を整理することができる優れもの。価格は4万4000円です。

いまフリードを購入するならどのグレード?

 パワーユニットやボディサイズが複数あるなど2代目フリードは多くのグレードを用意しています。

 まずフリードのガソリン車は3グレード、ハイブリッド仕様は2グレード。それぞれに6人乗りと7人乗りを選択できます。また、フリード+はガソリン車とハイブリッド仕様はそれぞれ2グレードが用意されました。全グレードに先進安全装備のホンダセンシングが標準装備されるなどベーシックモデルの「B」を選んでも後悔することはないでしょうが、オートリトラミラーやワイパーが車速連動間欠でないことなど利便性がやや劣ることがネック。その点、ひとつ上の「G・ホンダセンシング」は欲しい装備がほぼ装備されるため選ぶならこのグレードがおすすめです。同グレードはハイブリッド仕様も選択可能ですがガソリン車との価格差は40万1500円(FF/7人乗り)。ハイブリッド仕様の「G・ホンダセンシング」にはLEDヘッドライトやナビ装着用スペシャルパッケージなどが標準装備となりますがやはり価格差は気になるところ。

 ただ現在のようにガソリン価格が高騰し続けたままならこの価格差は10万km程度走ることで取り返せるため、長く乗り続けるならハイブリッド仕様を選択する価値はあるでしょう。

3代目フリードはいつごろ登場?

 さて、登場から約6年経た2代目フリードですが気になるのがフルモデルチェンジの時期。近々登場するのでしょうか。結論からいうと、少なくともあと2年は販売が続くと思われます。いまのところ2024年以降の登場が噂される3代目は当然5ナンバーサイズを維持し、利便性の向上を図るはずです。

 現在でも高い人気を誇るフリードだけにモデルチェンジが成功するか否かはホンダの命運をかけることにもなるでしょう3代目フリードがどのような形で登場するか、いまから楽しみです。


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