この見たことないクルマは何モノ? S耐を走るイギリス車「ジネッタ」とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■スーパー耐久に参戦しているジネッタというクルマに注目

■1958年に創設したイギリスの自動車メーカー

■軽さを生かしたコーナーリングでの鋭さが武器

鋼管スペースフレームシャーシにマスタング用のエンジンを搭載!

 読者諸兄は「ジネッタG55 GT4」というクルマをご存じだろうか?

 日本ではあまり知られていないが、ジネッタは1958年に創設されたイギリスの自動車メーカーで、プロトタイプカーを生産してル・マン24時間レースに参戦するなど、レーシングコンストラクターとしても活躍。そのジネッタがGT4規定に合わせて開発したマシンが、今回クローズアップするジネッタG55 GT4だ。

 G55 GT4は2014年にリリースされたマシンで、2014年から2017年にかけてドバイ24時間レースでクラス優勝を獲得するほか、イギリスGTチャンピオンシップやピレリ・ワールド・チャレンジで活躍するなど豊富な実績を持つが、そんなG55 GT4が日本のスーパー耐久に参戦している。

 ターゲットは「GT4公認車両およびGT4規格に準ずる車両」を対象としたST-ZクラスでTECNO FIRSTが同マシンを投入。スーパー耐久に初めて参戦したのが、2018年の岡山で、2019年は鈴鹿と岡山に参戦していた。2020年は新型コロナウイルスの影響で活動を休止していたが、2021年は活動を再開し、もてぎとSUGOに参戦。さらに2022年は第2戦の富士24時間を除いた6戦に参戦するという。

 このジネッタG55 GT4はじつにユニークなマシンで、「アウディR8 LMS GT4」であればR8、「ポルシェ・ケイマンGT4」であればケイマン、「トヨタGRスープラGT4」であれば、GRスープラとベース車両となるロードゴーイングカーが存在するが、ジネッタG55 GT4にはベース車両がなく、マシンの成り立ちも鋼管スペースフレームシャーシにフォード・マスタング用の3700ccV6エンジンを搭載するなど純レーシングカー的な仕上がりとなる。最大出力は380馬力とライバル車両と比べるとやや非力な印象だが、車両重量はクラス最軽量の1085kgで、このライトウエイトこそ、ジネッタG55 GT4の特徴だ。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
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登山
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