同じ車種なのに走りが違うってホント!? セダン・ワゴン・ハッチバックの特性をレーシングドライバーが解説 (1/2ページ)

同じ車種なのに走りが違うってホント!? セダン・ワゴン・ハッチバックの特性をレーシングドライバーが解説

この記事をまとめると

■同一車種であってもボディタイプの違いによって走りの質が変わる

■車体が3つの区画に仕切られているセダンは理想的なレイアウトのひとつといえる

■ハッチバックやワゴンはセダンに比べてボディ剛性が圧倒的に低下することが多い

走りに高い質感を求めるのならセダンが優れる

 同一車種でもセダンやハッチバック(HB)、ステーションワゴンなど、さまざまなボディバリエーションを持つモデルが沢山ある。ハイパフォーマンススーパーカーであれば、2ドアの単一ボディで走りを突き詰めて仕上げるのが一般的だが、大衆乗用モデルでは実用性能を高め、さまざまなニーズに応えるため、同じプラットフォームで車体形式を変更してバリエーションを展開しているのだ。

 現行モデルで見ると、たとえばトヨタ・カローラには4ドアセダンモデルと4ドアHBのスポーツ、4ドアワゴンのツーリング、さらにSUVのクロスなど4タイプの車体が用意されている。ユーザーが用途に応じて、よりニーズに適した選択ができるラインアップとしているのだ。

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 では実用性だけでなく、走りの性能を求めるユーザーならどんなタイプのモデルを選択すべきか。それにはボディタイプが走りにどのような影響を与えるか知っておくといい。

 4ドアセダンボディは俗に3ボックス車と呼ばれる。車体がエンジンルーム、キャビン、荷室(トランク)と3つの区画に仕切られている。近年はセダン人気が衰退傾向にあるが、本質的には扱い易く、理想的なレイアウトのひとつといえる。

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 セダン車の多くは、エンジンルームとキャビンを仕切る頑丈な隔壁があり、また荷室とキャビンも構造的に仕切られているので、前後2箇所にバルクヘッド(隔壁)構造を持ち車体剛性が高い。荷物とキャビンが完全分離できるので、積載物の影響を乗員が受けにくいのも美点だ。しかし、最近のセダン車の中には後部隔壁を省き、トランクスルー化して荷物の積載性を高めてワゴン並みの積載量を確保しているモデルもある。

 セダンで走りを求める場合は、後席シートバックが倒れてトランクスルーになるか否か、またキャビンと荷室を仕切る部分に捻り剛性を高めるブレースが配置されているかを確認するといい。ブレースが入っている場合はトランクスルー化できず荷物積載性は限られるが、走り味は期待できる。また、トランクスルーを備えていても、アルミ鋳造などの構造材で左右サスペンションピックアップ部を繋ぎ、剛性を高めている例もある。

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 BMWやメルセデス・ベンツなど、欧州プレミアムブランドのセダンはコストの高いこうした手法を用いて荷物積載性と走りの両立を図っているのだ。

中谷明彦
名前:
中谷明彦
肩書き:
レーシングドライバー/2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
現在の愛車:
マツダCX-5 AWD
趣味:
海外巡り
好きな有名人:
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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