スポーツグレード「RS」投入間近! ホンダ・フィットの歴代モデルと最新情報について解説 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ホンダ・フィットのマイナーチェンジが今年秋に実施される

■待望のRSモデルの復活の前に、歴代モデルをおさらい

■現時点で判明しているマイナーチェンジに関する情報も紹介

マイナーチェンジを控えたホンダ・フィットの魅力を探る

 先代、先々代に用意されていたフィットのスポーティグレード「RS」が復活する──このニュースに多くのクルマ好きが反応しました。

 いまやコンパクトカー界のビッグネームとなったフィットですが現行モデルの販売はイマイチ。「RS」の復活とともに今秋に行われるマイナーチェンジでフィットの人気は回復するのかが気になります。

 そこで現行フィットとはどういうクルマなのか、またマイナーチェンジの内容などをお伝えします。

ホンダ・フィットってどんなクルマ?

 国産コンパクトハッチの人気車種となったフィット。ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用したことで同クラスのコンパクトカーより圧倒的に広い居住空間を手に入れたことで初代から大きな人気を得ました。現行モデルは2020年に登場した4代目となります。

「心地よさ」をテーマに開発された現行モデルですが、歴代モデルと比べると人気は低迷。しかし、屋台骨を支えるフィットをホンダがそのままにしておくわけがなく間もなくマイナーチェンジで人気回復を目指します。

 そんなフィットとはどのようなクルマなのでしょうか。

フィットの歴史

 まずは、初代から先代モデルまでの歴代フィットについて振り返ってみましょう。

 ◆初代(2001〜2007年)

ボディサイズ:全長3830mm、全幅1675mm、全高1525mm。ホイールベース:2450mm

 シティ、ロゴと続いていたホンダのベーシックカーに新たなブランドとして2001年に登場したのが初代フィット。

 いまや覚えている人も少ないでしょうが初代登場時、ホンダは登場したばかりのフィットを「パーソナルMAXワゴン」と説明していました。

 限られたボディサイズからできるだけ大きな室内空間を確保するかをテーマに開発した初代は、センタータンクレイアウトやコンパクトな1.3リッター直4エンジンを搭載し高効率なコンパクトカーパッケージを身にまとっていました。

 そんな初代はデビュー後、すぐに高い人気を経て2002年には年間販売台数トップを獲得するに至ります。モデル末期の2007年には世界累計販売台数が200万台を突破しました。

◆2代目(2007〜2013年)

ボディサイズ:全長3900mm、全幅1695mm、全高1525mm。ホイールベース:2500mm

 大きな人気を得た初代からフルモデルチェンジで2007年に登場した2代目フィット。

 初代からセンタータンクレイアウトを継承したことで高いユーティリティ性能は受け継がれましたが、エクステリアデザインはAピラーを前進させキャブフォワードスタイルを強調したスタイリッシュな見た目へと進化しました。

 デビュー時は1.3リッター直4と1.5リッター直4のガソリンエンジンを用意していましたが、2010年のマイナーチェンジでハイブリッド仕様を追加。

 フィットの人気はさらに高まり、2011年の上半期には新車販売台数の第一位に輝いています。

◆3代目(2013〜2020年)

ボディサイズ:全長3955mm、全幅1695mm、全高1525mm。ホイールベース:2530mm

 国産ベーシックカーのトップに君臨するフィットは2013年に3代目へとフルモデルチェンジされました。3代目も当然のごとくセンタータンクレイアウトを踏襲し高いユーティリティ性能もさらに磨かれました。

 パワーユニットは新設計の1.3リッター&1.5リッターガソリンエンジンとデビュー時からハイブリッド仕様を設定。ハイブリッド仕様はDCT内部にモーターを組み込んだ「i-DCD」へと変更され燃費や走行性能の向上を図っています。

 しかし、このハイブリッド仕様は変速装置やエンジンの制御プログラムなどの不具合により度重なるリコールを発表。フィットの評判を大きく落とすことになってしまいました。

 リコールや一部ユーザーから行き過ぎたコストダウンの跡を懸念する声が多かったためか、3代目の人気は初代、2代目とくらべ低下。2020年に現行モデルとなる4代目へバトンタッチされています。

フィットの特徴

 フィット最大の特徴は“センタータンクレイアウト”を採用したことによる広大な室内空間を実現したパッケージングでしょう。

 センタータンクレイアウトとは燃料タンクを前席下に搭載し広い気室内空間を可能とするパッケージング。燃料タンクを車両中央に配置したことで後席の足元床面を下げることができ室内高や足元空間を拡大。またラゲッジ空間の超低床化も実現したことで荷室容量も大きくすることができたのです。初代の室内高は同時期に販売されていたミニバンのオデッセイより高くなっていました。

 初代から現行モデルまで継続して採用されているセンタータンクレイアウトにより、同クラスのコンパクトカーより広大な室内空間を備えていることがフィット最大の特徴です。

フィットの価格

 現行フィットの価格は以下の通り。なお、マイナーチェンジ後の予想価格は後ほどお伝えします。

◆ガソリン車 ※特別仕様車除く

 ベーシック FF:155万7600円/4WD:175万5600円

 ホーム FF:176万7700円/4WD:196万5700円

 ネス FF:187万7700円/4WD:207万5700円

 クロスター FF:193万8200円/4WD:213万6200円

 リュクス FF:207万6800円/4WD:224万1800円

◆ハイブリッド(e:HEV)車 ※特別仕様車は除く

 e:HEV ベーシック FF:199万7600円/4WD:219万5600円

 e:HEV ホーム FF:211万7500円/4WD:231万5500円

 e:HEV ネス FF:222万7500円/4WD:242万5500円

 e:HEV クロスター FF:228万8000円/4WD:248万6000円

 e:HEV リュクス FF:242万6600円/4WD:259万1600円

 e:HEV モデューロ X FF:286万6600円

フィットの中古車価格は?

 販売台数が多いフィットだけに中古車も数多く出回っています。歴代モデルの中古車価格相場を見てみると、

・現行モデル(2020年2月〜)115〜280万円

・3代目(2013〜2020年)20〜250万円

・2代目(2007〜2013年)1〜135万円

・初代(2001〜2007年)2〜90万円

 となります。

 初代の中古車はすでに100台を切るなどさすがに台数は少ないのですが、2代目以降の中古車は台数も豊富でカラーやグレードなど選択肢も多いのが特徴といえるでしょう。

 ただし、3代目のハイブリッド仕様を選ぶ場合はリコール対策済みの車両を選ぶなど、購入には注意が必要となります。


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