すぐそこの場所でもナビ使用! 支払い計算に電卓! デジタル化の波で「若手タクシードライバー」からプロ感が消えた (1/2ページ)

すぐそこの場所でもナビ使用! 支払い計算に電卓! デジタル化の波で「若手タクシードライバー」からプロ感が消えた

この記事をまとめると

■若年のタクシードライバーが浅草から上野駅まで行くのにカーナビを設定していた

■近年のドライバーの若年化でカーナビを使用することに抵抗感が無くなっている

■今後もタクシー業界にデジタル化が進むのではないかと筆者は考える

タクシーの利用で感じたジェネレーションギャップ

 先日、荷物もあったので、東京都台東区浅草に近い東京メトロ銀座線田原町駅付近から、上野駅までタクシーに乗った。ドライバーは20歳代に見える若い男性だった。料金ベースで1000円もいかない距離で、しかも浅草通りをほぼ直進するだけのルートなのだが、行き先を告げるといきなりカーナビのセットを始めた。運転はともかく車内のやりとりを見ていると、タクシードライバーになって日が浅い印象を受けたが、乗客に経路確認もせずに、さらに短い距離のルートとなる簡単な行き先でも、カーナビをセットしていたのには驚かされた。上野駅に到着して1000円札を渡して清算をお願いすると、スマホの電卓機能で計算してお釣りをくれた。

 都内でタクシードライバーをするためには、地理試験というものに合格しなければならない。とはいっても、これに合格すれば東京23区と武蔵野、三鷹市という広大な営業エリアの道路をすべて網羅できたという証にはならない。それほど東京23区内及び武蔵野市、三鷹市という営業区域は範囲が広すぎるのである。となれば、よほどメジャーな行き先でもなく、初めて向かう場所などでは、カーナビを使うことも珍しくないが、丁寧なドライバーならば「カーナビ使ってもいいですか?」と断わるだろう。また目と鼻の先ともいえる目的地へ向かうのにカーナビを使われると複雑な気持ちになる。

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タクシーの車内の写真画像はこちら

 タクシーにカーナビが装着されはじめたころは、酔客を中心に「プロがカーナビ使うのか」と半分からかうように言われることもあったが、いまでは「カーナビ使って行ってください」などとお客から言ってくるケースも珍しくないようだ。ただ今回のケースは、浅草から上野といえば目と鼻の先。ましてや筆者が乗った場所から上野駅まではほぼ道一本で、上野駅は都内ではメジャーな場所。いきなりカーナビ入力されるといろいろと不安が募るのは筆者だけではないはずだ。

 筆者の私見を述べさせてもらえば、普段からデジタルツールを使いこなす若者は依存する傾向も強いので、今回のようにカーナビやスマホの電卓機能など、デジタルツールを直接活用し、そこからまず客観的な回答を得ようとするのかなとも考えてしまった。QRコード決済など、キャッシュレス決済にも慣れているので、暗算が日常生活で必要なくなっているとしても、年配の筆者が長い人生でタクシーに乗ってきた経験からすれば、やはり電卓を使われると何やら不安が募る。

クラウンタクシーの走行イメージ画像はこちら

 あるタクシードライバー経験者は、見せ方があると話してくれた。たとえば、スピードを上げているように見せるために、4速ATがタクシー車両で全盛のころには意図的にOD(オーバードライブ)を解除してエンジン回転を上げて、スピードが出ているようにお客に感じさせるといった具合だ。

 お客を乗せた時の経路確認というのはマストで必要なのだが、この経路確認はドライバーが行先に不案内な時には、お客にわからないようにルート確認する役目も果たしている。そこでお客が行き先までのルートがわからないのならば、「それならカーナビ使いましょうか」となるのである。精算時の暗算も、「暗算でお釣りも出せなくなったら引退だな」などと冗談で語られるほど、プロドライバーであり、しかも商売人でもある、古い世代のタクシードライバーはプライドを持って乗務している。あえてプロとして見せることで、お客に安心してもらうのも、職業ドライバーのテクニックであり、接客姿勢でもあるのだ。

名前:
小林敦志
肩書き:
-
現在の愛車:
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味:
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人:
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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