家電見本市にモーターショーが喰われた! クルマ単体での「ショー」はもはや限界なのか? (2/2ページ)

メルセデス ベンツの動きがターニングポイントに

 ある業界関係者はいまのような、衰退激しいデトロイトショーとなったターニングポイントは2019年1月にあったと語っている。「メルセデスベンツは2019年のCESにおいて、メルセデス ベンツCLAクラス(現行2代目)をワールドプレミアしました。MBUX(メルセデス ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス/インフォテインメントシステム)を搭載しているとはいえ、CLA自体にBEVはラインアップされずICE(内燃エンジン)搭載車のみです。堂々とICE搭載車をCESで発表したメルセデスベンツの動きに業界内はかなりザワつきました。この動きこそデトロイトショーの弱体化を象徴させる出来事と考えています」と語ってくれた。

※写真はCES2018のメルセデス ベンツブース

 事実メルセデス ベンツは2019年開催よりデトロイトショーへの出展を取りやめており、2019年開催で出展したドイツ系ブランドはVW(フォルクスワーゲン)のみであった(2020年、2021年は新型コロナウイルス感染拡大によりデトロイトショーは開催されていない。2022年もドイツ系はすべて出展していない)。

※写真は2018年のデトロイトショーのフォルクスワーゲンブース

 2023年のCESも自動車関連の話題が多数注目されたようだが、自動車メインのショーではなくとも、アメリカではクルマも注目を浴びるショーが残っていること自体は日本から見ると羨ましく見えてしまう。もちろんそこではBEVがお約束なのは当たり前である。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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