【試乗】レクサスRZプロトは「いい意味で」bZ4X感なし! 五感に訴える上質さと自然な走りが圧巻 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■トヨタbZ4Xとプラットフォームを共有するレクサスRZに試乗した

■電動化のインパクトよりも人が本当に気持ちいいと思える操る歓びを追求した設定が施されている

■テスト段階のステアバイワイヤも試したが若干の違和感のある設定でさらなる熟成の必要性を感じた

電動モデルでもクルマで走ることの気持ちよさは健在

 BEV専用モデルのレクサスRZがついに登場する。基本的にはトヨタのbZ4Xとプラットフォームを共用するため、どこまで新鮮に感じられるかは疑問だ。チョット上質にしたバッヂチューンではないのか? 実際のところを確認しようと、試乗コースとなった袖ヶ浦フォレストレースウェイに向かった。

 実車を目の当たりにすると、これが本当にbZ4Xの兄弟車なのかと思うほど力強いデザインに圧倒される。きっとそれは写真でも伝わるだろう。

 とくに目を引いたのがタイヤ&ホイールで、フロント235/50R20はbZ4Xと変わらないものの、リヤは255/45R20サイズを装着。ちなみにbZ4Xはフロントと同じである。おかげでドッシリとした見た目の安定感を手に入れている。どうせなら前後ともに太くしてしまえばとも感じられたが、じつはフロントに255を収めると衝突の要件に引っかかるらしく、採用とはならなかったそうだ。

 その前後異サイズのタイヤは見た目だけの話で採用した訳ではなさそうだ。走りのコンセプトを「The Natural」としたRZは、電動化をインパクトとするのではなく、あくまでも人が本当に気持ちいいと思える操る歓びを提供しようと躍起になっている。

 それは4駆システムの「DIRECT4」にも展開されているようで、今回は前後の駆動力配分にもこだわっているとのこと。ターンインの時には75:25、ターンアウトはそこからリヤに積極的に駆動力を配分しようとしている。フロントで引っ張りターンインをさせ、軽快なノーズの入りを狙っているらしい。

 今回は試験車両でその差を感じさせてもらったが、50:50に固定状態(テスト用のモード)ではドッシリとし過ぎてノーズの入りが悪いような感覚。本来の状態はアクセル一定のままステアリングを切り込むと前が引っ張られてスッキリとターンインして行くように思える。そこから派手にアクセルを踏むことが許されない環境だったため、リヤの蹴り出しについては理解できなかったが、事前の説明だとそこからリヤが蹴り出して行くそうなので、きっとリヤの255サイズが活きてくるのだろう。

 ちなみにこの設定、スノーモードがないために雪道が気になるところだが、そこはフロントのスリップとカメラからの情報によって低μ路判定を行い、50:50に近づけて走らせるそうだ。


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