偽造でも裏ルートでもなく免許が「買えた」ってマジか! 日本じゃ考えられない新興国の「運転免許」事情 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■中国などの一部国では運転免許を「買う」ことができる

■お金持ちやビジネスで訪れる人などを対象としたツアーなどで偽造品などではない

■リスクは多少あるが、海外旅行の際は現地でクルマの運転をしてみるのもオススメだ

お金を出せば本物の「運転免許」が手に入る!?

 少し前に聞いた話なので、いまは社会も成長し改善していることを願いたいが、新興国を訪れると、訪問先でしばしば聞かれたのが「運転免許を買う」というもの。

 最初にその話を聞いたのは中国。いまよりも成長スピードの速かったころだが、運転免許を正規のルートで取得しようとすると時間がかかるので、富裕層を中心に“時短”という概念でしかるべきところへお金を払うと、試験も何もなく正規の免許証が即日交付されるので、「免許を買う」という表現が使われていた。

 現地に駐在する日本人などは日本の運転免許があれば、日本語に翻訳されたペーパーテストを受けるだけで簡単に手に入るようだが、微妙な立場で中国に滞在したり、ビジネスなどで頻繁に中国を訪れるような外国人などには「運転免許購入ツアー」なるものも企画されていたと聞く。お金次第で運転免許証の即日発行が容易な都市があり、その都市で自分のマンションに住んでいないのだが、住んでいることを証明する正規の居住証明書(運転免許取得に必要)を発行してくれるオーナーを募るなどして、とりあえず正規の書類も揃うとのこと。ツアー料金にはその都市までの往復航空券や現地滞在費も含まれており、ツアー価格はバラつきがあるものの、良心的な価格設定になっているとも聞いていた。

 一般の中国人でも一時、なんの実技教習も受けず、座学で交通法規も学ぶことなく、そして試験も受けることなく正規の運転免許を購入する人が増えた結果、とくにMT車に多かったようだが一般公道で立ち往生するクルマが多発した。そのような事情もあってか、AT限定免許が設けられたとも聞いている。

 こんな話を聞いたあとロシアを訪れると、現地駐在の日本人から「ロシアでも状況は同じですね。運転免許が買えるという話は聞いたことがありますし、街なかでは無鉄砲に暴走する高級車を目にすることもあり、そんなときは『免許を買ったな』などと思っています」と教えてくれた。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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