ぶつけまくって相手のクルマを破壊! 最後まで動けたクルマが勝ちの狂気のモータースポーツ「デモリッションダービー」って何? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■アメリカでは「デモリッションダービー」というクルマが動けなくなるまで戦う過激な競技がある

■デモリッションダービーの多くは田舎にある小規模なオーバルコースのインフィールドで行われる

■なんとも過激なデモリッションダービーであるが、これもアメリカ自動車文化のワンシーンといえる

最後まで動いていたクルマが勝ちのサバイバルレース

 デモリッションダービーという言葉を聞いたことがある人は、日本ではあまり多くないのではないだろうか。

「デモリッション」の意味をネットで検索すると、建物などの「取り壊し」や「破壊」という和訳が出てくる。また、「ダービー」というと、競馬のイメージを持つ人がいるだろう。これらをかけ合わせた、デモリッションダービーとは、アメリカにおける「破壊的なレース」のことである。日本のテレビ番組で昔からよくある、世界の面白映像の類でも登場することがある。

 要するに、クルマをぶつけ合いながら、相手のクルマが動かなくなるまで、サドンデスで戦うという、なんとも過激な競技だ。

 筆者はこれまで、アメリカ各地でさまざまなモータースポーツや、自動車や二輪車に関係するイベントに参加し、取材してきた。そのため、デモリッションダービーの現場も何度となく見ているが、その多くがかなり田舎にある小規模なオーバルコースのインフィールドで行われていた。

 アメリカにはざっくり1000カ所の自動車または二輪車向けのレース場があるといわれていて、日本でいうサーキットのような施設はあまり多くない。数が多いのは、施設としての建設コスト比較的安い直線路だけのドラッグレース場。さらに数が多いのがオーバルコースだが、そのなかでも1周300~600m程度の小規模なオーバルコースが目立つ。その多くは舗装路面ではなくダート路面だ。

 そんなダート路面のスモールオーバルコースで、デモリッションダービーが行われる。デモリッションダービーは競技というよりは、余興に近いイメージもある。オーバルダートレースの合間に行われることが少なくないからだ。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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