【試乗】もう買えないとか残念すぎる! 「ホンダ NSXタイプS」はもはや究極のスーパースポーツに育っていた (2/2ページ)

NSXは究極のホンダスーパースポーツだ

 この新型NSXが誕生したとき、まったくの初試乗は神戸・六甲から有馬へ抜けるタイトな峠道だった。路面は砂埃と落ち葉で状況は決して良くはない。そのなかをステア操作と同時に駆動力が入りながら前輪左右で駆動トルクが変化、つまり内輪は少し駆動、外輪はより多く駆動することでそれだけで曲げモーメントが働く。だから舵角とともにフロントから巻込むように曲がる。

 今回比較すると、2020モデルが操作してほんの一瞬の間があってから動くのに対して、タイプSは初期モデルのような俊敏さで曲がる。旋回中に載せたアクセルのパーシャル状態、微妙な加減速をダイレクトに伝えて姿勢を安定させ、立ち上がりは前輪が引っ張り、後輪が押し出してスッとストレスなく抜ける。

 こんな芸当ができるスーパースポーツはほかに存在しない。この切れ味だけではない安心&安定感は、SH-AWDでも、エンジンをミッドシップに搭載したNSXならでは!!

 弾かれる加速Gとミッドシップゆえの旋回性能と横Gの高さ。前後に伝わる回生と大径カーボンディスクブレーキが生む引き戻されるような減速Gの大きさに惚れ惚れする。

 ジャーナリストとしても、レーシングドライバー目線からも、ボクが重視するのは、操作したことがいかに正確に忠実にクルマの動きに反映されるかである。ソレができていれば、クイックに動かすか否かは操縦でいかようにもなる。それがNSXタイプSは超高精度でできている。

 これほどの技術を搭載したNSXタイプS、ぜひ欲しい存在だが、もはや手に入らない。それをなぜいま展開するのか!?

 ホンダはこうした技術を今後も絶やさない。e:HEVかBEVなのかは時代の要請だが、スーパースポーツの王道は決して外さないと言う意思表明だ。

 国内唯一の本格スーパースポーツの火を絶やすことなく、早期に次期NSXを見せてほしいものだ。

※本記事は雑誌CARトップの記事を再構成して掲載しております。


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