相変わらずニュースを賑わせる「あおり運転」! 実際「何メートル」まで前走車に近づいたら検挙される?

この記事をまとめると

■2020年にあおり運転を厳罰化する「妨害運転罪」が新設された

■「妨害運転罪」で一番検挙数が多いのは「異常な接近」

■では前走車にどれくらい近づいたら「妨害運転罪」に該当するのだろうか?

道交法に具体的な車間距離は明記されていない

 2017年6月の東名高速夫婦死亡事故を機に、ロード・レイジの問題に注目が集まり、2020年にあおり運転を厳罰化する「妨害運転罪」が新設された。

 妨害運転の対象となるのは、

・通行区分違反 – 逆走(違法な右側はみ出しを含む)

・急ブレーキ禁止違反  いわゆる「ブレーキテスト」

・車間距離不保持

・進路変更禁止違反(前方での進路変更による妨害)

・追越し違反

・減光等義務違反(過度のハイビームやパッシングなど)

・警音器使用制限違反

・安全運転義務違反

・最低速度違反

・高速自動車国道等駐停車違反

 の10類型の違反。

 この「妨害運転罪」で一番検挙数が多いのは、「異常な接近」=テールゲーティング(車間距離不保持)。

 2021年2月25日時点での「妨害運転罪」の検挙数=58件のうち、13件がテールゲーティング。

 とはいえ、車間距離がどこまで詰まると違反になるのかという、明確な基準はない。

 道路交通法第26条では、「直前の車両等が急に停止したとき」でも「追突するのを避けることができるため必要な距離」を取るよう定めているだけで、何m以上の車間距離が必要といったことまでは明記されていない。

 ひとつの目安として知られているのは、一般道(30~60km/h)では、前方車両との車間距離は、走行速度から15を引いた距離(例:50km/hなら35m)。高速道路では走行速度と同じ距離(100km/h=100m)との考え方。

 また、車間を距離ではなく時間で測るのも実用的で、およそ2秒間で進む距離を、車間距離にするのが推奨(埼玉県警のゆとり車間距離「0102運動」等)されている(50km/h=27.8m、100km/h=55.6m)。

 これらの数字、とくに後者よりも半分以上短い車間距離で走っていたとすれば、「車間距離不保持」で検挙されても文句は言えないだろうし、故意に車間を詰めていたと判断されれば、「妨害運転罪」になる可能性はある。

 ちなみに、妨害運転罪が施行された2020年の車間距離不保持の取り締まり件数は13062件で、危険性帯有による行政処分件数は32件。そして同年6月から施行された妨害運転罪は、半年間で58件だった。

 車間距離を広くとりすぎると割込みが増えたり、クルマの流れ自体に悪影響をあたえる可能性もあるが、詰めすぎるとあおり運転(妨害運転罪)となり、交通の危険を生じさせる恐れがある場合、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金。違反点数25点(免許取り消し。欠格期間2年)の重罪にもなるので、瞬間的な怒りに流されず、アンガーマネジメントを活用し、適切で安全な車間距離をつねにキープすることを心がけよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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