あおり運転はもちろん「あおられ運転」もまた迷惑!  左車線が空いているのに追い越し車線を走り続ける行為がなくならないワケ (1/2ページ)

追い越し車線を走り続ける行為は2つの違反につながる

 2019年、自動車業界の流行語大賞があったとすれば「あおり運転」が選ばれただろう。法改正による対策など、2020年になってもあおり運転は自動車社会における重要課題となっている。それにしても、これだけあおり運転がメディアなどで騒がれていても、いまだにのんびりマイペースで追い越し車線を走り続ける人がいるという。

 あおり運転自体、高速道路だけで起きているわけではないが、それでもあえてリスクを取りにいく必要はないだろう。なぜ右側の追い越し車線を走り続けてしまうドライバーが生まれてしまうのだろうか。その理由として多く言われるのは「合流してくるクルマが少ないから走りやすい」というもの。たしかに複数車線のある高速道路では(一部の都市高速を除いて)、インターチェンジやパーキングエリアからの流入は左側からとなっている。追い越し車線を走っていれば合流を気にする必要はなくなる。

 また、片側3車線の高速道路で中央を走っていると、右からも左からも車線変更してくるクルマがあって、左右に気を配る必要がある。その点でも右側の追い越し車線を走っていれば、左側にだけ気をつけていればよいので運転に自信がないドライバーほどメリットに感じる部分もあるのだという。とはいえ、車線変更してくるクルマに気を遣うのであれば、後方から迫ってくるクルマにも気が付くべきだとは思うが……。

 なにしろ、追い越し車線をずっと走っているのは道路交通法でいえば、2つの違反につながる可能性がある。ひとつは「通行帯違反」。追い越し車線はその名のとおり「追い越し」のために使うべき通行帯であって追い越しを済ませたらすみやかに走行車線に戻る必要がある。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報