日本でフェアレディZに乗れるのもアメリカ人のおかげ! アメリカで「クーペ」が根強い人気を誇るワケ (2/2ページ)

セクレタリカーと呼ばれて女性が乗るクルマとしても認知されている

 こうしたアメリカでのクーペ人気の理由ついては、さまざまな見方がある。

 たとえば、フォード「マスタング」、シボレー「カマロ」、ダッジ「チャレンジャー」などのアメ車の影響だ。日本では、これらモデルについて、いわゆるマッスルカーのイメージが強い人が少なくないかもしれない。

 確かに、1960年代にはロードレースやドラッグレース等のモータースポーツ活動を舞台に、大排気量・大出力・大トルクのマッスルカーに憧れる若い男性は多かった。

 一方で、マスタングは「ポニーカー」と呼ばれるなど、女性を含めて広い世代に向けた、比較的価格がリーズナブルでお洒落なクーペという存在でもあった。こうしたトレンドは1990年代に「セクレタリーカー」という分野を生んだ。セクレタリーとは、企業の秘書のことだが、セクレタリーカーという言いまわしでは女性ドライバーを対象としたイメージで使われていた。

 セクレタリーカーの代表格は、三菱「エクリプス」である。こうした「マスタング」、「Z」、「エクリプス」など、クーペの多くでコンバーチブル仕様がラインアップされてきた。

 メーカー各社の開発担当者によると、「コンバーチブルは女性ユーザーや富裕層の、3台目や4台目のクルマとして需要が高い」と話していた。

 技術面では、トップ開閉用のモーターを搭載したり車体の補強をしたりでクーペに比べてかなり重量増になるが「走りより、お洒落さが優先する」という商品企画であった。

 今後もアメリカでは、日系メーカーやアメリカの中上級セグメント、また欧米の超高級ブランドでコンバーチブルを含めたクーペの根強い人気が続くことが予想される。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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