アルファードが子どもに見えるホンダのミニバン! なんと2座仕様にもできた「ラグレイト」は復活希望!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ホンダ・カナダから、北米版オデッセイとも呼べる「ラグレイト」が展開されていた

■1996年に日本にも逆輸入車として導入され、当時は国内市場最大サイズのミニバンであった

■あまりの大きさに日本市場ではヒットせず短命に終わってしまった

アメリカ版のオデッセイがかつて日本で売られていた

 2023年冬、ホンダのミニバン、オデッセイが復活(中国からの逆輸入)する。で、いまどきはホンダのミニバンのフラッグシップ、最大サイズのミニバンがオデッセイ……だと思う人がほとんどだと思うが、じつは、かつて国内版オデッセイよりはるかに大きいホンダの”デカミニバン”が存在した。1台はエリシオン(初代2004〜2015年/日本仕様)だが、その前身となるのが、ミニバン大ブーム最中の1996年6月に国内で発売開始された、さらにデカいホンダ・ラグレイト(~2005年12月)だった。

 その実態はアメリカ版オデッセイであり、右ハンドルに仕立て直されたホンダ・カナダからの逆輸入車である。なにしろ、両側パワースライドドアを備えたボディは全長5105×全幅1935×全高1740mm、ホイールベース3000mmという当時としては巨体だった(プラットフォームは専用)。

 最新のトヨタ・アルファードが全長4995×全幅1850×全高1935mm、ホイールベース3000mmだから、ホイールベースは同じにしても、全長、全幅ともにアルファードよりかなりデカかったわけだ。車重にしても、基準のラグレイトが1950kg、上級のエクスクルーシブが1960kgと、当時の日本で乗れるミニバンとしては最重量級だったのだ。価格はラグレイトが366万円、上級グレードのエクスクルーシブは396万円でスタート。当時の輸入ミニバンの1台、クライスラー・ボイジャー(3.3リッターV6)が約400万円だったから、ある意味、アメリカン同士では割安だったかも知れない。

 パワーユニットは基本的にホンダ・オブ・アメリカ製の3.5リッターV6 VTEC+4速ATで、前期型は205馬力、30.2kg-m(ネット値)。当時の10-15モード燃費は8.0km/L。「燃費なんて関係ねーぜ」という燃費性能だったのだ。

 なお、サスペンションはさすがホンダ謹製で、フロントはマクファーソンストラット、リヤはダブルウイッシュボーン。タイヤは215/65R16サイズ、最小回転半径は巨体にしては扱いやすい5.7mだった。なお、2003年4月からの後期型では、3.5リッターV6 VTECエンジンが240馬力、33.0kg-mにパワー&トルクアップされ、ATも5速となっている。

 装備類も充実。デュアルパワースライドドア、ホンダDVDナビゲーション、MDデッキ+6スピーカー、運転席8ウェイパワーシート、クルーズコントロール、1列目席ヒーテッドシート、フロントフルオートエアコン、リヤマニュアルエアコン、1列目席木目調センターテーブルなどが両グレードに標準装備され、エクスクルーシブグレードは本革インテリア(一部PVCレザー)が奢られていた。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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