シャンデリアに金華山がデコトラ野郎の矜持! 「昭和な煌びやかさ」にこだわるデコトラ内装の世界

この記事をまとめると

■デコトラは派手な外装がメインだと捉えられているがインテリアも凝っている車両が多い

■デコトラ野郎たちには旧くから「金華山」と呼ばれる生地とシャンデリアが人気

■今回はデコトラの内装を覗いてみた

金華山の生地にシャンデリア!

 一日の大半をトラックで過ごすトラック野郎にとって、トラックとは文字どおり自宅のような存在だ。さらに、長時間の運転が必要とされるため、可能な限り過ごしやすい空間にしたいと考えるのは無理もないこと。過ごしにくい環境のなかで長時間閉じ込められてしまうことなど、誰もが望まないだろう。

 デコトラといえば、外装の派手さをメインとして捉えてしまいがちだが、じつは内装にも凝っているケースが多い。実用性を追求して冷蔵庫や電子レンジ、休憩時間のときに活用するテレビや家庭用ゲーム機を設置しているトラック野郎もいるほどだ。

 単に自宅のような存在だという生ぬるい理由だけではなく、つねに眠気がつきまとう危険な稼業であるために、各々が工夫を凝らしたインテリアを築き上げている。

 デコトラ野郎たちには、旧くから「金華山」と呼ばれるゴージャスな柄があしらわれた生地が愛されてきた。これは、昭和の時代に存在した豪華なサロンバスがルーツになっている。さらには、サロンバスよろしく、豪華絢爛なシャンデリアを取り付けるというスタイルが定着。それは現代でも多くのデコトラ野郎が好んでいるため、目にしたことがある人もきっと多いに違いない。

 そんな金華山の生地は、向きや張り合わせ部分の柄を合わせるという作業に苦労する。それを乗り越えてこそゴージャスな空間を築き上げることができるのだが、柄があるとどうしても圧迫感が生じてしまい、窮屈さやごちゃごちゃとした雰囲気になってしまうのも事実。それゆえに、近年では無地のモケット生地やチンチラ、レザーなども人気を集めている。

 いずれの場合にも、シャンデリアはデコトラ野郎たちにとってはマストアイテム。しかもその意匠は、現代のスマートでクールなものではなく、昭和の時代を彷彿とさせる、きらびやかなもの。

 ルーフの内側中央にはメインとなる天吊りのシャンデリアを取り付け、壁には壁掛け式のブラケット型シャンデリア、そして後部には左右に長いナイアガラシャンデリアを取り付ける。この3つが、ある意味現代のデコトラ野郎における定番のスタイルとなっている。いずれも内装の金華山にマッチするゴージャスなスタイルのものばかり。これこそ日本独自のアートトラックの特徴のひとつだといえよう。

 もともとはとにかく高価だったシャンデリアだが、現代ではあまりの人気ゆえ、安価な商品が数多く販売されている。そんなことも、シャンデリアを装着するデコトラが増えた要因であるといえるだろう。

 外装を派手に飾ることができないぶん、せめて内装を仕上げたいと考える人も多い。そうして築き上げられた彼らご自慢のインテリアは、デコトラ野郎としての意地と誇りに満ちているのである。


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