一般的なトラックの荷台は「箱車」と「平ボディ」! 使い分けは荷物の「形状」「中身」「重さ」が関係している (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日夜わたしたちの暮らしを支え続けるトラック

■ボディ形状は積荷によって異なる

■一般的なトラックボディについて紹介

もっともポピュラーなのは「箱車」

 荷物を運ぶために生み出され、日夜わたしたちの暮らしを支え続けてくれているトラックたち。個人宅への配達などで重宝される小型トラックや中距離輸送に適した中型トラック、そして一度にたくさんの荷物を遠方へと運ぶことができる大型トラックたちは、エンジンやステアリング装置、ブレーキなどが装備されたシャシーと運転席などを装備するキャビン、そして荷物を積むためのボディと呼ばれる荷室という3つで構成されている。

 クルマに詳しくない人でも、トラックには多くの種類があるということは周知だろう。街なかでもよく見かけるゴミを収集してくれる塵芥車(パッカー車)や工事現場などで活躍するダンプカーやミキサー車(生コン車)なども、当然のごとくトラックである。これらの3つは、ゴミ、残土、生コンなどを運ぶために存在するトラックたち。

 このように、運ぶ荷物によってさまざまなボディがラインアップされているのだ。つまり、ボディはトラックでもっとも需要なパートなのである。ここでは、一般的なトラックボディについて紹介しよう。

 まず代表的なのが、箱車と呼ばれるバン型のボディ。これには常温の荷物を運ぶドライバンや断熱材や冷凍冷蔵装置を装備した冷凍車、そして側面がすべて開閉するウイング車などが含まれる。大切な荷物を雨に濡らすことなく運べるため、段ボールケースなどに詰められた製品の輸送に適したボディである。現代のトラック輸送の現場でも、もっともポピュラーな存在だと言えるだろう。

 冷凍冷蔵装置を装備した冷凍車と冷凍ウイングでも、運べる荷物の内容が異なる。冷凍車の場合はマイナス30度ほどまで庫内温度を下げることができるが、ウイングボディは箱車ほどの密閉性がないために冷凍輸送には適さない。それゆえに、冷凍ウイングは冷凍ではなく冷蔵、つまりは野菜や果実などのチルド輸送に適したボディとなっている。

 また、冷凍車にも「2エバ」と呼ばれるものが存在する。これはボディの前後に冷凍冷蔵装置をひとつずつ装備することで、異なる温度帯の荷物を混載できるという優れモノ。間仕切りを使用することでマイナス20度設定のアイスクリームと、プラス5度設定の野菜を一緒に運ぶことができる。


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