人気がゆえの悩み「トヨタ車の納期遅延」がいよいよ解消へ! 一方「受注停止車種」が多数存在する理由とは? (2/2ページ)

納期遅延はようやく解消しつつある

 本稿執筆時点ではガソリン車(FF)のみオーダー可能だったノア&ヴォクシーも、今年秋に改良を控え、すでにバックオーダー消化のため、ハイブリッド車や4WDは新規受注停止となっているので、間もなくガソリン(FF)も新規受注停止になるだろうとの情報も入っている。このように早めに新規受注停止になるのも、今後の納期改善のためには致し方ないことなのかもしれない。

 また、アルファード&ヴェルファイアは新型となっても高い人気が続いており、このようなモデルではオーダーが殺到することでの納期遅延ははるか以前から新車販売の世界では起きており、深刻な納期遅延を発生させないための「調整手段」として新規受注停止を行う一方で、KINTOを利用すれば手に入るものとしているようである。

 すでに、一時納車時期が2026年に入るのではないかとされていたプリウスは、2リッターハイブリッド車については、本稿執筆時点で発注しても早ければ2024年秋ぐらいには納車される予定で、1.8リッターハイブリッド車では、早ければ2024年7月には納車予定となっていた。プラグインハイブリッド車にいたっては、2024年のゴールデンウィーク明けには納車予定となっており、納期が大幅改善されている。

 2023年10月に改良を行ったハリアーも、現行モデルデビュー以来、人気グレードを中心に納期がかかる状況が続いていたが、改良後は人気の高いハイブリッドZやZレザーパッケージのほうがほかのグレードより納期が早めとなっており、2024年7月以降には納車予定で、かなり納期が改善されている。

 クラウンクロスオーバーも、2.4リッター車は新規受注停止となっているが、2.5リッター車ならば2024年5月以降が納車予定となっているようである。2023年10月に改良を行ったカローラクロスも改良前は深刻な納期遅延や新規受注停止が目立っていたが、改良後は人気のハイブリッド車では、E-four(4WD)で2024年9月以降が納車予定となっており、以前よりは状況は改善されている。

 極端に人気の高いアルファード&ヴェルファイアや、供給台数が少ないが人気の高いランドクルーザー70などの一部車種を除けば、改良を実施さえすれば納期改善が期待できるので、繰り返して述べるが、現状の新規受注停止はその過渡期にあるともいえるのだ。

 ただ、その過渡期が事業年度末決算セールとかぶってしまったので、販売現場では思い切り販売促進活動ができないことにストレスが溜まっているようなのである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報