【試乗】日産アリアNISMOは加速も旋回Gもレーシングドライバーがクラクラするレベル! 想像を遙かに超えるバカッ速マシンに仕上がっていた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日産がEVのアリアに「NISMO」グレードを追加設定した

■レーシングドライバーの木下隆之さんがアリアNISMO B9にテストコース内で試乗

■加速もコーナリングもクラクラするほど速い、でも乗り心地もいいアリアNISMO

アリアとNISMOという異なると思っていた個性にあった共通項

 異色のコラボだといっていい。アリアは日産が誇るプレミアムクロスオーバーであり、最大の特徴は電気モーター駆動のEVである点だ。一方のNISMOは、モータースポーツの精鋭部隊であり、武闘派で名を鳴らす。水と油のように、それぞれの強烈な個性が馴染むとは思えなかった。

 だが、日産はEVに積極的であり、NISMOもフォーミュラeに参戦する。根の部分では共通項がある。

 今回デビューした「アリアNISMO」はまさにその具体例であり、アリアとNISMOがDNAで共通していることをうかがわせた。

 ベースモデルとなるアリアは66kWhと91kWhの2種類のバッテーリー仕様を備える。アリアNISMOもそれぞれから選択可能だが、駆動方式はe-4ORCEに限定する。というのも、アリアNISMOは、サスペンションやスタビライザーの剛性を高めると同時に、ダンパー減衰力をも引き上げている。それによってハンドリング性能を一気にスープアップさせているのだが、さらには4輪駆動制御もリヤ駆動気味にアジャストしている。e-4ORCEでなければ、理想の走り味が得られないというわけだ。

 動力性能も引き上げている。最大トルクは600Nmで変わりはないが、最高出力は290kWから320kWに強化している(アリアNISMO B9)。それだけではなく、アクセル開度に対する感度を上げている。スロットルオン初期からグイグイと加速するようにプログラミングされているのだ。

 その点でもパワーに耐えられるトラクション性能が欠かせない。e-4ORCE限定なのは、そこにも理由がありそうだ。


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