見た目にこだわる必要もないトラックにアルミホイールが広まってる! 値段が高くても数年で元がとれる理由とは

この記事をまとめると

■アルミホイールは乗用車の世界では一般的な装備となっている

■トラックの世界では鉄ホイールが主流であったが最近はアルミホイールも増えている

■コストは若干掛かるが、数年で回収できるほどメリットが多く、普及が進んでいる

トラック用アルミホイールがいまアツい!

 アルミホイールといえば、軽量化によるバネ下重量軽減効果によるスポーツーカー向けだったり、見た目のスマートさなどドレスアップ向けだったりと、ひと昔前はスペシャルな装備というイメージだったのが、最近は純正装着も進み、かなり当たり前の存在になった。スチールホイール+ホイールキャップは、いまや低級グレードや実用車に標準装備される程度といってもいい。

 一方、トラックはいまだにスチールホイールが主流。価格も安いし、強度も問題ないし、そもそもデザインにこだわる必要もないので、スチールでいいというのが理由だ。ただし、大型も含めてトラック用のアルミホイールというのはあって、純正ホイールを作っているメーカーがアフターとしてリリースしていたり、純正でもオプションで設定されていたりする。

 そんなトラックに、「アルミホイールをわざわざ履かせる会社があるのか?」と思ってしまうが、じつはトラック用アルミホイールには見た目以外に多くのメリットがあるのだ。

 まず肝心の価格から見ていくと、乗用車用とあまり変わらないイメージで、1本数万円。大型トラックの場合、大量に必要なのでトータルでは安いとはいえないが、ひるむほどの高額でもないのだ。ただ、アルミホイールの場合、強度を保つために肉厚にできているので、スチールのスタッドボルトが使えなくなってより長いものに交換する必要があるし、ナットも専用品が多い。

 このコストも、アルミホイールの特徴である軽量化によってあまり問題ではなかったりする。どれくらい軽くなるかというと、スチールに対して3分の2程度で、かなりの軽量化になる。バネ下重量の軽減によって燃費が向上するので、年間走行距離などによるが、2〜3年で元が取れることもある。

 また、ブレーキへの負担が減るので、ブレーキパッドの交換スパンを延長できるし、放熱性にも優れるのでタイヤのもちもよくなったりもする。とくにバーストの可能性は減るとされている。

 そのほか、乗り心地改善やハンドリングの向上によるドライバーの疲労軽減など、メリットはかなり多い。

 デメリットは先に紹介した交換時のコスト程度。ただ、あとで回収できるとはいえ、コストにシビアな物流業界だけに、いきなりこれに多額のコストをかけることができないので、一気に普及しないのが実情だ。それでも最近は、街なかでトラックを見ていると装着していることも多くて、徐々に広まってきてはいる。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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