この記事をまとめると
■メルセデス・ベンツGLCにエントリーグレード「CORE」が追加された
■中谷明彦さんがAMGラインパッケージを装着したGLC 220 d COREに試乗
■GLC 220 d COREのデザインや走りについて解説する
スポーツ走行を求める人にとっても魅力的なクルマ
メルセデス・ベンツの主力SUV「GLC」に新たに設定されたエントリーグレード「CORE」。今回はAMGラインパッケージ(専用エクステリア+スポーツサスペンション+20インチホイール)を装着したGLC 220 d COREに試乗し、その実力を改めて検証した。
まず、エクステリアの印象がノーマル仕様とは大きく異なる。AMGライン専用デザインバンパーとダイヤモンドグリルによって、よりシャープかつ精悍な佇まいとなっている。これに組み合わされる20インチ大径ホイールは、スタンダード仕様の18インチに比べ、外観的な雰囲気を明らかにスポーティに高めている。
メルセデス・ベンツGLC 220 d COREと中谷明彦さん画像はこちら
インテリアも同様に、AMGスポーツシートやレザーダッシュボード仕立てによって上質感が引き上げられている。ステアリングはナッパレザー巻きとなり、メルセデス・ベンツ車らしい高級で滑らかな手触り感となっている。CORE標準仕様でも十分に質感は高いが、AMGライン装着車は、明確にスポーティな世界観を強調している。
走行性能に目を向けると、20インチタイヤ装着による違いが顕著に現れる。低速域では多少の突き上げ感が増したものの、スポーツサスペンションの効果もあり、路面に対する追従性は高い。とくに高速巡航時のスタビリティは抜群で、路面からの細かな入力をしなやかにいなしつつ、ボディの上下動を確実に抑え込んでいる。
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重心の高いSUV車でありながら、セダンのような安定感を実現していて、高速走行も安定している。
搭載される2リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、最高出力197馬力、最大トルク440Nmを発生する。これに9速ATが組み合わされる。動力性能自体は標準仕様と同じだが、一般道からワインディングまで幅広く走行したが、回転を抑えながらもトルクバンドを厚く使うことで、極めてスムースな走りを実現している。
メルセデス・ベンツGLC 220 d COREのエンジンルーム画像はこちら
0-100km/h加速も8秒台前半と、重量級SUVとしては十分に俊敏だ。20インチタイヤのグリップ力向上により、加速時やコーナリング時の安心感が一層高まった。スポーツ走行を求めるドライバーにとって、この仕様は非常に魅力的に映るはずだ。
9速ATとの協調制御も見事で、すでに完成域に達している。ディーゼルエンジン特有の騒音や振動はしっかりと抑え込まれており、室内だけでなく車外騒音も軽減されていて気にならないレベルだ。